ナンゴクナライシダ

暖かい地域に多い方のナライシダ

  • 山地の林内に生える。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 根茎を短くはって葉を出す。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 最下羽片。
    葉軸横の下向き小羽片が長い。
    2つ合わせて八の字に見える。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 最下羽片の葉軸横の下向き小羽片。
    切れ込みはホソバナライシダより浅め。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 羽軸や小羽軸の溝に注目。
    毛がびっしりつく。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 葉軸の表面。
    こちらも溝に毛は多い。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 葉裏。
    丸い胞子のう群がつく。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 胞子のう群は円形。
    包膜はCの形で毛がない。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 葉柄。
    ホソバナライシダより赤っぽい。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 葉柄基部。
    茶色っぽい鱗片がまばらにつく。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 葉柄。
    鱗片は多めにつく。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

  • 葉軸。
    鱗片は少ない。
    写真 / 2023.10.6 神奈川県相模原市 S.Ikeda

特徴

暖かい地域の低山に多い、 細かな三角形の葉が特徴のシダです。 涼しい地域に多いホソバナライシダよりも表の軸の溝には毛が多く、 葉柄は赤っぽいです。 名前のナライは長野県の奈良井が由来です。
 
大きさ : 長さ40cmほど
観察の時期 : 一年中(常緑性), 寒地では冬に葉を枯らす
生える場所 : 山地の林内
分布 : 日本(本州, 四国, 九州, 屋久島), 朝鮮, 中国, インド

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

ナライシダの分類

以前までナライシダとされていた種は、 現在では涼しい地域に多い「ホソバナライシダ」と暖かい地域に多い「ナンゴクナライシダ」の2種に分けられました。 そのため、 古い図鑑ではナライシダとされていることが多いです。 日本にはこの2種に加えて「ヒロハナライシダ」が九州などに分布します。
 
以下が区別点の例です。
ホソバナライシダは①葉の切れ込みはより細かく、 ②羽軸の溝の毛はないかまばらで、 ③葉柄はうすい赤黄色のことが多くて、 ④葉軸に鱗片が多めにつきます。
 
●ヒロハナライシダは①2種よりもずっとまれで、 ②最下羽片の葉軸横の下向き小羽片は2つでクロスすることが多く、 ③包膜には毛があります。

見られる散歩道