ヤマジノホトトギス

山路に奥ゆかしい小型のホトトギス

  • 花被片が平らに開くのが他種のホトトギスとのちがい。
    写真 / 2020.8.1 茨城県筑波山 htanaka

  • 花は上部の葉脇に上向きに単生する。 2~3個つくこともある。
    写真 / 2023.8.20 茨城県筑波山 htanaka

  • 花被片は6枚、 白色に紅紫色~紫色の斑点がまばらにつくが、 模様には変異がある。
    写真 / 2020.8.10 茨城県筑波山 htanaka

  • 花の中央には雄しべと雌しべが合わさった柱が立ち上がり2階建てになっている。 雄しべは6本、 雌しべの柱頭の先は3裂し、 その先が2又に分かれる。 柱頭裂片の上部にも斑点がある。 柱状の部分に斑点模様がないのが特徴。
    写真 / 2020.8.1 茨城県筑波山 htanaka

  • 花が受粉すると花被片が上方に閉じる。 茎やつぼみの表面には毛が密生している。
    写真 / 2018.9.2 茨城県筑波山 htanaka

  • 葉が茎を抱くのがホトトギス類の特徴。 下段の葉の元に小さなつぼみが見える。
    写真 / 2023.8.20 茨城県筑波山 htanaka

  • 葉には黒っぽい斑紋があることが多い。 これは花に紫色の模様がほとんどない個体。
    写真 / 2021.8.1 茨城県筑波山 htanaka

特徴

ホトトギスに比べて全体が小型で、 初秋の山道でひっそりと咲いているのに出会う花です。 花は上部の葉の脇から1個だけ出て咲いていることが多いです。
  
タイプ : ユリ科ホトトギス属の多年草
大きさ : 高さ 30-60cm
花の時期 : 8-10月
生育場所 : 山地の林内
分布 : 北海道(西南部)~九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

執筆協力 : 田中ひとみ