ナンゴクデンジソウ

亜熱帯(あねったい)水田(すいでん)生える(はえる)クローバーなシダ

  • 田んぼ(たんぼ)湿地(しっち)生える(はえる)
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • 地下(ちか)根茎(こんけい)をはって群生(ぐんせい)する。
    水面(すいめん)()浮かべ(うかべ)ているもの。
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • 四つ(よっつ)()のクローバーにそっくり。
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • ()()というのは…こういうこと!
    田んぼ(たんぼ)生える(はえる)(てん)でも似合っ(にあっ)名前(なまえ)
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • 根元(ねもと)胞子(ほうし)のう(はて)をつける。
    オタマジャクシみたい。
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • 胞子(ほうし)のう(はて)(よん)(ふん)音符(おんぷ)みたいな(かたち)
    葉柄(ようへい)基部(きぶ)根茎(こんけい)から直に(じかに)出る(でる)
    デンジソウ葉柄(ようへい)途中(とちゅう)から出る(でる)
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • 若い(わかい)胞子(ほうし)のう(はて)
    葉柄(ようへい)基部(きぶ)から()ている。
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • 新芽(しんめ)
    この(とき)()があって、 くるくる。
    写真(しゃしん) / 2024.4.27 沖縄(おきなわ)(けん)沖縄(おきなわ)(とう) S.Ikeda

  • 関東(かんとう)野生(やせい)()したと思わ(おもわ)れるもの。
    (ふゆ)でも一部(いちぶ)()残し(のこし)ていた。
    写真(しゃしん) / 2024.2.28 千葉(ちば)(けん)我孫子(あびこ)() S.Ikeda

特徴(とくちょう)

日本(にっぽん)では九州(きゅうしゅう)以南(いなん)田んぼ(たんぼ)などに生える(はえる)水生(すいせい)シダ。 四つ(よっつ)()のクローバーのような見た目(みため)をしています。 シダなので(はな)咲か(さか)ず、 葉柄(ようへい)基部(きぶ)根茎(こんけい)胞子(ほうし)のう(はて)をつけます。 名前(なまえ)デンジソウより南方(なんぽう)生え(はえ)()(がた)()()()ていることが由来(ゆらい)です。
 
()(はば) : 1~4cm
観察(かんさつ)時期(じき) : 一年中(いちねんじゅう)(常緑(じょうりょく)(せい))
生える(はえる)場所(ばしょ) : 低地(ていち)田んぼ(たんぼ)湿地(しっち)
分布(ぶんぷ) : 日本(にっぽん)(九州(きゅうしゅう), 琉球(りゅうきゅう)), アジアの熱帯(ねったい)亜熱帯(あねったい)広域(こういき)

正確(せいかく)(しゅ)判定(はんてい)は、 形態(けいたい)細部(さいぶ)まで見る(みる)必要(ひつよう)があります。 ​

開発(かいはつ)農薬(のうやく)絶滅(ぜつめつ)危惧(きぐ)(しゅ)

日本(にっぽん)にデンジソウ()デンジソウとナンゴクデンジソウの2(しゅ)分布(ぶんぷ)しますが、 湿地(しっち)埋め立て(うめたて)農薬(のうやく)によって激減(げきげん)し、 (いま)ではいずれも絶滅(ぜつめつ)危惧(きぐ)(しゅ)指定(してい)されています。
 
ただ、 だからといってウォータークローバとしてアクアリウム(よう)販売(はんばい)されているデンジソウの仲間(なかま)を、 自然(しぜん)再生(さいせい)目的(もくてき)安易(あんい)湿地(しっち)やビオトープに植え(うえ)てはいけません。
 
それぞれの植物(しょくぶつ)地域(ちいき)固有(こゆう)遺伝子(いでんし)をもっています。 たとえ絶滅(ぜつめつ)危惧(きぐ)(しゅ)であっても、 本来(ほんらい)生え(はえ)ていない場所(ばしょ)(ひと)勝手(かって)持ち込ん(もちこん)植え(うえ)たものは、 立派(りっぱ)な「外来(がいらい)(しゅ)」であって「環境(かんきょう)破壊(はかい)」です。 また、 下記(かき)のようにデンジソウの仲間(なかま)見分ける(みわける)のが難しく(むずかしく)植え(うえ)られると自生(じせい)かわかりにくくなってしまいます。 実際(じっさい)に、 本州(ほんしゅう)でもナンゴクデンジソウの野生(やせい)()思わ(おもわ)れるものが見つかっ(みつかっ)ています。

デンジソウとの見分け(みわけ)(かた)

(ほん)(たね)()だけでデンジソウ区別(くべつ)するのはほぼ不可能(ふかのう)だといわれています。
 
はっきりとした違い(ちがい)胞子(ほうし)のう(はて)位置(いち)。 デンジソウは葉柄(ようへい)基部(きぶ)少し(すこし)(うえ)につけますが、 ナンゴクデンジソウは葉柄(ようへい)基部(きぶ)につけます。 ただナンゴクデンジソウでもまれに葉柄(ようへい)途中(とちゅう)につけていることがあるので、 複数(ふくすう)胞子(ほうし)のう(はて)確認(かくにん)することがよいとされます。

  • 2(しゅ)のイラスト比較(ひかく)
    ナンゴクの(ほう)小さめ(ちいさめ)()のフチが波状(はじょう)になることが多い(おおい)が、 一番(いちばん)違い(ちがい)胞子(ほうし)のう(はて)のつける位置(いち)。 「南国(なんごく)だから(した)につける」と覚えよ(おぼえよ)う。
    写真(しゃしん) / S.Ikeda