ウスバシケシダ

濃尾平野を中心に分布するシケシダ類

  • 人里近くの自然豊かな緑地に生える。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • よく葉を立ち上げる。
    質は薄いことが多いが、 株によって差がある。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 根茎を長くはって葉を出す。
    よく群生する。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 葉先。
    なだらかに細くなる。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 上部の羽片。
    葉軸に対して直角に近い角度でつく。
    シケシダよりも深く切れ込む。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 下部の羽片。
    葉軸に対してほぼ直角につく。
    基部近くは小羽片として独立するくらい切れ込む。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 最下羽片はよく立体的に前に出る。
    本種の個性とされるが、 シケシダでも時々見られる。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 裂片。
    ほぼ毛がなく、 軸に対して直角に近い角度で出る。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 葉裏。
    胞子のう群を全体につける。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 胞子のう群は楕円形で、 脈寄りにつける。
    包膜は表面に毛がなく、 若い時は胞子のう群を包む。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 葉柄基部。
    うす茶色の鱗片を少しつける。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 葉軸。
    毛がまばらにある。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 根茎。
    シケシダより細く、 より長うはう。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

  • 胞子のうをつけていない子どもの葉。
    この時から羽片の直角や深い切れ込みがわかる。
    写真 / 2024.12 愛知県 S.Ikeda

特徴

近年になって日本にも生えていることが知られるようになったシダ。 主に愛知県や岐阜県にまたがる濃尾平野(のうびへいや)に分布し、 ウスバのとおり葉質は薄めのことが多いです。 近縁のシケシダによく似ていますが、 本種は葉をよく立ち上げ、 羽片がより深く切れ込んで軸にほぼ直角につき、 根茎が細くてより長くはいます。 両者で雑種をよく作ります。
 
葉の長さ : 20~80cm
観察の時期 : 春~秋(夏緑性)
生える場所 : 人里近くの林縁や林内、 河川敷
分布 : 本州(愛知・岐阜・和歌山)、 九州(宮崎・鹿児島)、 台湾、 中国南部

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​