海辺など暖かい地域では成長が早く大きな木が多いです。
しなやかで細い枝は風になびいて涼しげです。
アキニレ
まだら模様の幹は個性的
特徴
まだら模様の幹は個性的で目立ちます。
しなやかで細い枝と小さな葉っぱは、 風によくなびいて涼しげに見えます。
成長が早く、 暑さや乾燥、 風に強いので、 荒地を緑にするために使われることもあります。
本来は本州中部地方より西に生える木で、 東日本のものは植栽、 またはそこから種が飛んでふえたものです。
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以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
木の大きさの対して、 小さな葉っぱです。
表面がテカテカ。 常緑樹の葉っぱのように見えますが秋には紅葉して落葉します。
花
秋に小さな花が葉の付け根にたくさん咲きます。
両性花。 最初に雄しべ、 後で雌しべがのびます。
実
羽のついた種ができます。 葉っぱが落ちた後も木に残っていて、 寒風に吹かれて少しずつ飛んでいきます。
幹・枝
まだら模様やひび割れた幹は、 個性的で目立ちます。
木によって様々な模様をしています。
冬芽・葉痕
細い枝に小さくて扁平な芽がつきます。 葉痕のお顔は、 力が抜けた感じの愛嬌のあるお顔です。
人との関わり
アキニレの樹皮は粘りがあり、 昔は屋根の瓦をくっつける接着剤になっていたそうです。 植木屋さんが枝を剪定していると、 はさみがダメになると困ってしまう木です。
名前の由来
ニレは樹皮を傷つけると粘液が出てきて濡れることから濡れ→ニレになったと言われています。 花が秋だから「アキニレ」と呼ばれるようになりました。 よく似た花や実を春につける「ハルニレ」という木もあります。
その他の情報
アキニレは、 ニレ科の樹木の中でニレ立枯病(たちがれびょう)に非常にかかりにくいことが知られています
※ニレ立枯病は1900年代、 ヨーロッパ、 北アメリカ、 ニュージーランドのニレ科の木に大流行しました。 かつてヨーロッパの風景をつくっていたニレ科の大木は大量に枯れました。 国によってはその9割が枯れてしまったと言われています。
性格
種がたくさん飛んで、 隙間から芽生えることも多い木で、 まるで雑草のような強さを感じます。 経験をつみあげて大木になるというより、 とりあえず数打てば、 どれかが大きくなれるだろうという、 失敗を恐れない行動派?暖かい場所ではガツガツ生きます。
体験・遊び
アキニレの樹皮は粘りがあり、 枝を木づちでたたくとネバネバしてきます。 昔の接着剤だったそうですが、 割れたお皿をくっつけるほどの接着力はありません。 小枝をトンカチでつぶして、 ネバネバを出してみましょう。
また、 アキニレの実はむかし救荒植物(日照りなどで作物が不作で食べ物が無くなった時に食べるもの)でした。 小さな実は光にかざすと真ん中に丸い種が透けて見えます。 周りの皮をむいて中のタネを味見してみる?