背が低く大きな艶やかな葉をつける姿は特徴があります。 冬は真っ赤な実を付けているので特に目立ちます。
この木を 親友 に登録
マイページの樹木帳に親友マーク が付きます。
特徴
艶のある赤い実と葉は、 冬枯れの森を美しく彩ります。
日陰や厳しい環境でも四季を通して美しい葉や実を楽しむことが出来るので、 日本だけではなく世界で庭木として愛され植えられてきました。
雄の木と雌の木があり、 雌の木にしか実がなりません。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
大きな艶のある柔らかい葉っぱです。
対生(枝の同じ場所から2枚ずつ付く)で両面とも毛はありません。
園芸種には、 葉に白い模様の入ったものがあり、 庭木としてよく植えられます。
花
濃い赤茶色の花が咲きます。 花びらは4枚です。
雄花と雌花が別々の木に咲きます。
実
実は12月ごろ真っ赤に熟します。 雌木には実はなりますが、 雄木には実はなりません。
幹・枝
若い枝は緑色です。 年を経た木の幹は、 茶色と緑の縞々になります。
冬芽・葉痕
大きな冬芽は、 春が近づくと膨らんで、 蕾が出てきます。
人との関わり
日陰でも元気に育つため、 庭の日陰に彩りを添える木として、 日本はもちろん世界中で好んで植えられています。
・厚みがあって冬も枯れない葉っぱは燃えにくいため防火用に垣根にも植えられました。
・アオキの葉からは、 傷や腫れの治療薬も作られました。
名前の由来
小枝も幹も緑色であるこから、 緑色の木=青い木=アオキと呼ばれるようになりました。
その他の情報
【ヨーロッパ人を夢中にさせた木】
アオキは1783年にイギリスに雌の木だけが持ち込まれましたが全く実がならず、 約80年後1864年に雄の木が持ち込まれ初めて実を付けました。
一年中つやのある美しい葉をつけているアオキは、 ヨーロッパに最初に持ち込まれた時からゴールドプランツ(黄金の植物)として持てはやされていましたが、 真っ赤な美しい実をつけたことでまた一大ブームが起こったと言われています。
性格
アオキは、 他の木が日当たりが良い場所で生存競争を繰り広げる中、 競争相手があまりいない日蔭で暮らしています。 光はあまり得られないけれど、 土は乾燥しすぎないし、 自分の下はもっと暗いので、 芽生える木がいません。 競争しない日蔭ライフをエンジョイしているのです。
体験・遊び
アオキの葉っぱは、 昔味噌のふたとして使われていたそうで、 今のラップの役割をしていました。 きれいに洗った葉っぱで、 ラップのように使ってみて、 昔の生活を想像してみましょう。 (アオキの葉は電子レンジで使うのはやめましょう)
関わりが深い生き物
花には、 冬を越したハナアブやハエの仲間がやって来ます。
ヒヨドリは実を食べて糞と一緒にいろいろな場所に種を撒きます。
鹿が好んでアオキを食べるため、 鹿が増えている地域では急激に数が減っています。
いびつな形のアオキの実は、 アオキミタマバエが作ったアオキミフクレフシという虫こぶです。
タップすると詳細が見られます
見られる場所
執筆協力 : 「性格」「体験・遊び」岩谷美苗 執筆