慈林小学校

ケヤキ

きれいな樹形は人が作った

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特徴

日本の代表的な広葉樹の一つです。
ホウキを逆さまにしたような美しい形が街中で目立ちますが、 じつは苗木の時から人が手入れをして作った樹形です。
ケヤキのタネは遠くまで飛ぶために葉っぱごと落ちていきます。
小さなタネの形は、 お菓子の「ひよ子」に似てるという人もいます。 秋にぜひ見つけて形をよく見てみてください。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

扇の形またはほうきを逆さにしたような形の木が多く見られます。 冬、 葉が落ちると特に分かりやすく、 遠くから見てもケヤキだと分かります。
じつはこの形は人が手入れをして作った樹形です。 2mぐらい成長した時に太い幹の上部を切断し、 一度にたくさんの枝を出させるなど枝の伸び方を利用して作られます。
自然に成長するとこんもりとした円形の形になります。

  • 冬になると目立つ逆ほうき型の樹形は人が作った
    写真 / MayaN

  • 自然に成長するとこんもりとした円形の形になる
    写真 / MayaN

  • 赤く紅葉(こうよう)する木もあれば、 黄色く黄葉(こうよう)する木もある
    写真 / EijiI

  • 並木道によく植えられている
    写真 / MayaN

  • むさしの一号。 並木道に植えられるケヤキの品種。 枝が広がらないのでスラっとした樹形になる
    写真 / MayaN

葉は縁(ふち)に丸みのある切れ込みが入っています。

  • 新緑が美しい
    写真 / MayaN

  • 赤や黄色に色づく葉も美しい
    写真 / MasakoT

雄花と雌花が同じ木に咲きます。 木が大きいのに花が小さくて見つけづらいです。

  • 雄花(おばな)は小さな花が葉の付け根に咲く。
    写真 / MasakoT

  • 雌花(めばな)も葉の付け根に咲く。
    写真 / MasakoT

  • 雌花が新枝の先端近く、 雄花はその下につく
    写真 / MasakoT

  • 枝先にひときわ小さな葉がついていたら、 そこには花が咲くということ。 (葉の付け根の丸いものはつぼみ)

  • 花がつく枝先

  • 街路樹で太い枝が剪定されたりすると、 とても大きな葉をつけることがあります。 花をつける枝の葉の大きさと比べるとこの通り!とても同じ木の葉とは思えません。

実は、 葉と一緒に枝ごと落ちます。 葉をプロペラがわりにして風にのって遠くに飛ばされます。
小さな実は不思議な形をしています。
木になる実の量は、 年によって大きく変化します。

  • ケヤキの実。 葉のついた小枝ごと落ちる。
    写真 / MasakoT

  • 葉っぱに先立たれ木に残ってしまった実。 不思議な形はお菓子の「ひよこ」に似てる?
    写真 / MayaN

  • 未熟な実。
    写真 / MayaN

幹・枝

樹皮は、 独特なウロコ状にはがれます。

  • 個性的な樹皮なので、 分かりやすい
    写真 / MayaN

  • 樹皮はウロコ状に剥がれる
    写真 / MayaN

冬芽・葉痕

先のとがった赤紫色の冬芽。 芽鱗がきれいに並んで重なっているのがわかります。 葉痕の維管束痕は3つで、 いろいろな表情のお顔に見えます。

  • とんがり帽子が2つある、 にっこり顔の芽
    写真 /  Tamacha

  • とんがり帽子は少し傾いていることが多い
    写真 / MasakoT

  • 小さい脇の芽、 予備芽は、 主芽に何かトラブルがあって芽吹くことができない場合に備えている
    写真 / MasakoT

人との関わり

ケヤキの木材は、 固くて丈夫なうえに木目に狂いがなくて美しいということで、 様々の生活用品にも使われてきました。
お寺や神社の建物にも多く使われて来ました。 京都の清水寺の本堂はケヤキ材を使って400年前に建てられたものです

名前の由来

木目(もくめ)の美しさから、 昔の言葉できわだっていることを意味する「けやけし」から名付けられたと言われています。

  • ケヤキの材は、 仏像にも使われた。 京都の岩船寺の阿弥陀如来坐像。 西暦900年代につくられた3m近くもあるケヤキの一木造り(いちぼくづくり)の仏像。

関わりが深い生き物

ヤノナミガタチビタマムシという小さな甲虫が葉を食べることで、 夏に葉の色が茶色になり、 夏に葉が落ちてしまうことがあります。
はがれやすい樹皮の裏は、 小さな虫やクモの越冬場所になっています。

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