東北地方では、 ウスタビガの繭は「やまびこ」と呼ばれ、 母親は子どもの着物の背中に繭を縫いつけました。 これは、 「背守り」と言われ、 子どもを災いから守る魔除けの意味が込められています。 小さな子どもの魂は不安定で、 出て行っても戻ってくるようにとの願いが込められています。 また、 繭の中にアズキを入れてお守りにした地方もありました。
特徴
晩秋に現れるヤママユガの仲間。 オスのはねは褐色、 メスのはねは橙黄色で、 4枚のはねに半透明の紋が1個ずつあります。 黄緑色の独特の形の繭は、 ヤマカマスと呼ばれます。 カマスとは、 わらむしろを二つ折りにして作った穀物などを入れる袋のことです。
大きさ : 開張75~110mm
食べ物 : 幼虫はコナラ、 クヌギ、 サクラ、 エノキなど広葉樹の葉 成虫は口が退化しエサをとらない
成虫が見られる時期 : 10~12月
分布 : 北海道、 本州、 四国、 九州
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。