慈林小学校

ソメイヨシノ

春本州全体をピンクに染める桜

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特徴

日本で一番たくさん植えられているサクラです。 葉が出る前に咲かせる花がとても豪華です。 今ではサクラといえばソメイヨシノが思い浮かびますが、 じつは江戸時代の中ごろつくりだされた桜の園芸品種です。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

サクラの中ではとても大きくなる品種です。
広い場所で成長すると太い枝を横に伸ばしてがっしりした樹形になります。

  • 歌にもなっている隅田川の桜並木。
    写真 / MayaN

葉っぱは、 ギザギザがあります。 葉の付け根の所に蜜を出す腺点があります。

薄いピンク色の花を葉が出る前に沢山さかせます。

  • ピンク色の可憐な花は沢山の人々を魅了してきた
    写真 / MayaN

  • スズメがサクラの花の後ろから蜜を盗んでいるのが見られることも。 受粉の手伝いをしないので、 サクラにとっては迷惑なだけの行為です。
    写真 / MayaN

あまり実がなりませんが、 ソメイヨシノ以外の桜が近くにあると実が出来ることもあります。

  • 実は苦い
    写真 / MayaN

幹・枝

艶があり横向きの皮目(ひもく=皮の裂けているところ、 空気の通路となる)が目立ちます。 老木になると縦の割れ目も目立つようになり全体的に黒っぽくなります。

  • 若い木の樹皮
    写真 / MayaN

  • 老木になると縦の割れ目も目立つようになり全体的に黒っぽくなります。
    写真 / MayaN

  • 老いた木の樹皮からは、 透明で粘りのある樹液が多く出ることがあります。
    写真 / MayaN

冬芽・葉痕

赤茶色の冬芽で、 毛が多めなのが特徴です。 葉痕の維管束痕は3つで、 お顔に見えます。

  • 春を待つ、 のんびりした感じのお顔
    写真 / Tamacha

  • 日焼けした感じのお顔もある
    写真 / Tamacha

  • 葉痕のところは少し枝が太め
    写真 / MasakoT

  • 花芽がふくらんでくると、 枝先の葉芽がスリムなのがよくわかる
    写真 / Tamacha

名前の由来

江戸の染井(そめい)という場所で植木業者によって作り出され、 「吉野桜」という名前で出荷されていたことから染井吉野(ソメイヨシノ)と呼ばれるようになりました。

その他の情報

ソメイヨシノは、 オオシマザクラを父親にエドヒガンを母親に作られた園芸品種です。 がっしりした大柄な体格は父親ゆずり、 葉の出る前に咲く可憐な花は母親ゆずりです。

  • ソメイヨシノの父親のオオシマザクラ。 風の強い海辺で育つため大柄でがっしりした体形をしている
    写真 / MayaN

  • ソメイヨシノの母親であるエドヒガンの花。 花の後ろの萼の部分がぷっくり膨らむのが特徴。
    写真 / MayaN

関わりが深い生き物

花には蜜を吸いに、 メジロやヒヨドリがよくやって来ます。 スズメは花を摘み取ってから蜜を吸うため、 花にとっては困りもの。
サクラの葉はいろいろな虫が食べるので、 葉は穴だらけ。 芽吹いたばかりの新葉も、 イモムシ・ケムシがねらっています。
夏~秋にはモンクロシャチホコというガの幼虫(毛虫)が葉を食べつくすことがあります。

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