ニシキギ

翼(つばさ)のある枝(えだ)がおもしろい

木(き)の自己(じこ)紹介(しょうかい)
樹木(じゅもく)クイズ

特徴(とくちょう)

ニシキギという名前(なまえ)は秋(あき)の紅葉(こうよう)が真っ赤(まっか)で美しい(うつくしい)様子(ようす)を鮮やか(あざやか)な織物(おりもの)にたとえたことから付き(つき)ました。
枝(えだ)には独特(どくとく)の翼(つばさ)（よく : 板(いた)のようなもの）が付い(つい)ているのが特徴(とくちょう)です。この翼(つばさ)は、昔(むかし)、整髪(せいはつ)剤(ざい)に練り(ねり)込ん(こん)でシラミ退治(たいじ)にも使わ(つかわ)れたといいます

みんなの投稿(とうこう)

以下(いか)の情報(じょうほう)は、関東(かんとう)地方(ちほう)を基準(きじゅん)にしています。エリアによって1ヶ月(かげつ)くらいの差(さ)があります。

樹(き)形(がた)

落葉(らくよう)低木(ていぼく)で下(した)の方(ほう)から多数(たすう)に枝分かれ(えだわかれ)して成長(せいちょう)します。高(たか)さは1~3mほど。
丘陵(きゅうりょう)から山地(さんち)の落葉(らくよう)広葉樹(こうようじゅ)林(りん)の林内(りんない)や林(はやし)の縁(えん)を好み(このみ)ます。

庭園(ていえん)などによく植え(うえ)られる
写真(しゃしん) / 2021.11.21 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN
春(はる)の新緑(しんりょく)のころ
写真(しゃしん) / 2023.4.16 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN

葉(は)

葉(は)は互い違い(たがいちがい)につきます。葉(は)の長(なが)さは2～7㎝で先(さき)は鋭く(するどく)尖り(とがり)ます。
葉(は)は縁(えん)に細かく(こまかく)鋭い(するどい)ギザギザがあり、両面(りょうめん)ともに毛(け)はありません。

紅葉(こうよう)が美しい(うつくしい)ことからニシキギの名前(なまえ)がついた
写真(しゃしん) / 庭木(にわき)図鑑(ずかん)植木(うえき)ぺディア
紅葉(こうよう)が美しい(うつくしい)ことからニシキギの名前(なまえ)がついた
写真(しゃしん) / 2022.11.12 栃木(とちぎ)県(けん)那須塩原(なすしおばら)市(し) MayaN

花(はな)

5~6月(つき)、淡い(あわい)緑色(りょくしょく)の目立た(めだた)ないけれど可愛らしい(かわいらしい)花(はな)を咲かせ(さかせ)ます。
その年(とし)に伸び(のび)た枝(えだ)の芽(め)のわきから、花(はな)をつける枝(えだ)をいくつか伸ばし(のばし)、その先(さき)に花(はな)を１つずつつけます。花弁(はなびら)は4枚(まい)あります。

葉(は)の付け根(つけね)に数(すう)個(こ)ずつ花(はな)がつく
写真(しゃしん) / 2023.4.16 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN
地味(じみ)だがよくみると可愛い(かわいい)
写真(しゃしん) / 2023.4.16 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN

実(み)

1つの花(はな)は1~2個(こ)の実に(じつに)なります。実(み)の大き(おおき)さは5~8㎜ほどで楕円(だえん)形(がた)です。実は(じつは)10~11月(つき)に裂け(さけ)て開き(ひらき)ます。中(なか)には橙(だいだい)赤色(あかいろ)の皮(かわ)に包ま(つつま)れた種(たね)が見(み)られます。

多く(おおく)が2個(こ)セットになっている真っ赤(まっか)な種(たね)は目立つ(めだつ)
写真(しゃしん) / 2020.11.9 宮城(みやぎ)県(けん)栗原(くりはら)市(し) MasakoT
真っ赤(まっか)なのは種(たね)の皮(かわ)（仮(かり)種皮(しゅひ)）。むくとクリーム色(しょく)の種(たね)が1個(こ)出(で)てくる。
写真(しゃしん) / 2022.10.19 栃木(とちぎ)県(けん)那須(なす)郡(ぐん) MayaN
熟す(じゅくす)と中(なか)の種(たね)が出(で)てくる
写真(しゃしん) / 2022.10.19 栃木(とちぎ)県(けん)那須(なす)郡(ぐん) MayaN
種(たね)は残る(のこる)ため、目立つ(めだつ)
写真(しゃしん) / 2021.11.21 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN
種(たね)が落ちる(おちる)と地面(じめん)が赤く(あかく)なる
写真(しゃしん) / 2022.11.21 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN
若い(わかい)実(み)
写真(しゃしん) / 2021.6.30 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MasakoT
若い(わかい)実(み)
写真(しゃしん) / 2021.6.30 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN

幹(みき)

幹(みき)は灰(はい)褐色(かっしょく)です。
若い(わかい)枝(えだ)は緑色(りょくしょく)で四角く(しかくく)角張っ(かくばっ)ていて、角(かく)の上(うえ)には薄い(うすい)板(いた)状(じょう)の翼(つばさ)があります。

枝(えだ)についている翼(つばさ)がニシキギ何より(なにより)の特徴(とくちょう)。
写真(しゃしん) / 2022.10.30 茨城(いばらき)県(けん)つくば市(し) htanaka
枝(えだ)についている翼(つばさ)がニシキギ何より(なにより)の特徴(とくちょう)。
写真(しゃしん) / 2023.2.27 千葉(ちば)市(し)美浜(みはま)区(く) MayaN
若い(わかい)枝(えだ)は緑(みどり)
写真(しゃしん) / 2022.12.16 千葉(ちば)市(し)美浜(みはま)区(く) MayaN
木(き)の幹(みき)は白っぽい(しろっぽい)
写真(しゃしん) / 2023.4.16 千葉(ちば)市(し)若葉(わかば)区(く) MayaN
よく剪定(せんてい)されている木(き)は若(わか)枝(えだ)の翼(つばさ)が目立っ(めだっ)て不思議(ふしぎ)な冬(ふゆ)姿(すがた)になる
写真(しゃしん) / 202212.16 千葉(ちば)市(し)美浜(みはま)区(く) MayaN

冬芽(とうが)

鱗(うろこ)(芽(め)鱗(うろこ))6~10個(こ)ほどで紫(むらさき)褐色(かっしょく)の縁(えん)取り(とり)がある。

翼(つばさ)のついた枝(えだ)に冬芽(とうが)が飛び出す(とびだす)様子(ようす)は独特(どくとく)
写真(しゃしん) / 2022.2.27 東京(とうきょう)都(と)江戸川(えどがわ)区(く) MasakoT
翼(つばさ)のついていない枝(えだ)の冬芽(とうが)
写真(しゃしん) / 2021.2.21 千葉(ちば)県(けん)市川(いちかわ)市(し)万(まん)葉(よう)植物(しょくぶつ)園(えん) MasakoT
対生(たいせい)なので、枝(えだ)先(さき)の下(した)の芽(め)の向き(むき)は、 90度(ど)ずつずれていく
写真(しゃしん) / 2021.12.16 千葉(ちば)市(し)美浜(みはま)区(く) MayaN

人(ひと)との関わり(かかわり)

紅葉(こうよう)が美しい(うつくしい)ことから庭木(にわき)としてよく植え(うえ)られます。
また昔(むかし)黒焼き(くろやき)にした翼(つばさ)と米(べい)粒(つぶ)を合わせ(あわせ)て練り(ねり)、火傷(かしょう)の薬(くすり)にしたと言わ(いわ)れています。

名前(なまえ)の由来(ゆらい)

秋(あき)の紅葉(こうよう)が錦(にしき)のように美しい(うつくしい)ことから名前(なまえ)がつきました。

その他(そのた)の情報(じょうほう)

・山(やま)に自生(じせい)しているものは枝(えだ)の翼(つばさ)はそれほど発達(はったつ)していません。
・園芸(えんげい)用(よう)に使わ(つかわ)れるものは翼(つばさ)が目立つ(めだつ)ものをふやして植え(うえ)ています。
・翼(つばさ)が全く(まったく)ない品種(ひんしゅ)はコマユミと呼ば(よば)れています。

関わり(かかわり)が深い(ふかい)生き物(いきもの)

目立つ(めだつ)実(み)には栄養(えいよう)はないようですが、シジュウカラ、メジロなどの野鳥(やちょう)が食べ(たべ)ます。

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