よく枝分かれし、荒々しい感じの樹形になります。高さ7mほどになります。

ゴマキ
ゴマの香りの葉

ゴマキの特徴
ガマズミに近い仲間で日本にだけ自然に生えている日本固有種の木です。葉をもむとゴマ油の香りがします。春に白くて小さな花をたくさん付けて、夏にみのる赤い実はとても目立ちます。
以下の情報は、関東地方を基準にしています。エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形
葉
ゴマ油の香りがする葉っぱは、ごわごわした手ざわりで硬い感じがします。葉脈は葉っぱのふちまで真っ直ぐにのびて、デコボコが目立ちます。葉の表には毛がありませんが、葉の裏には葉脈の上に毛があります。
花
直径8mmくらいの白い花をたくさん付けます。花びらは5枚で雄しべも5本です。枝先にピラミッド状に付き、真ん中の方から順々に咲いていきます。
実
1cmほどの細長い円形の実。8~10月に赤くなり、熟すと黒くなります。種を包む卵形の核(かく)という、‛から’には深い縦のみぞが1つあります。実が付く枝も赤くなります。
幹
若い枝は緑色で白い毛が生えますが、次第に毛が無くなり茶色~黒っぽい灰色になります。幹は灰色っぽい茶色です。
冬芽
冬芽を包む芽鱗(がりん)は4枚つき、外側の2枚は早く落ちてしまいますが、内側の2枚には毛があり、大切に新芽を守ります。
名前の由来
葉や枝がゴマの油においがすることから名前が付きました。
その他の情報
本州の日本海側には高さ2m程になるマルバゴマキ(別名オオバゴマキ、ヒロハゴマキ)が低い山に群生しています。名前のとおり葉が丸く、大人の手よりも大きくなります。
性格
河原の日当たりのよい場所が好きな木です。
庭木の利用は割とめずらしく、庭で見かける木は、たまたま種を鳥が運んだのか、植物好きなお家なのかもしれません。
人にとってゴマギの葉のゴマの香りは良い香りですが、葉を食べようとする生き物にとっては食欲減退のにおいかも?虫や動物に食べられないように新葉は特に香り、新しい葉を守っています。
体験・遊び
葉をつまんだ指をかいでみよう!ごませんべいの良い香りがします。特に新しい葉っぱの香りが強く、秋には弱くなります。
大きくなった木は全く匂いが無い木もあります。強烈な匂いは葉を食べられなくするためだと思われるので、大きくなったら匂いが必要なくなるのかもしれません。
ゴマキの見られる場所
執筆協力 : 岩谷美苗