ヤマハンノキ

荒れ地に生きるたくましい木

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特徴

いち早く空いた場所に陣取る開拓の木、 パイオニアツリーです。
根は菌と共生していて、 大切な栄養素「窒素」を空気から取り込むことができます。 最初にこの木が荒れ地に入ってくれると、 他の木もその栄養をもらって育ちやすくなります。

みんなの投稿

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

  • Peak Season
  • Blossom
  • Leaf
  • Fruit
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見頃

高さ

高木 (10~30m)

花の性別

雌雄同株

分布

日本(択捉島、 北海道、 本州、 四国、 九州)、 朝鮮半島、 中国、 ロシア(サハリン、 カムチャッカ半島、 東シベリア)

生息地

山野、 渓畔、 公園

分布

日本(択捉島、 北海道、 本州、 四国、 九州)、 朝鮮半島、 中国、 ロシア(サハリン、 カムチャッカ半島、 東シベリア)

生息地

山野、 渓畔、 公園

学名

Alnus hirsuta. var. sibirica (Spach) C.K.Schneid.

樹形

高さ15~20mになります。 葉に大きなギザギザがあるためか、 ぼさぼさしている樹形です。 風で葉がひるがえると葉裏の白さが目立ちます。 夏ごろ、 新しい芽が赤味を帯びて目印になります。

  • きれいな赤い新芽が目印
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

ざっくりしたギザギザがあり、 葉裏は白っぽく、 または少々銀色っぽく?見えます。
基本的に毛があまりありませんが、 若葉には細かい毛がたくさんあり、 触ると気持ち良いですよ。

  • 山形重鋸歯で葉の周りはツンツンしているように見える
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 古い葉はゴワゴワした感じ
    写真 / 2023.8.6 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

  • 葉裏は白く葉脈が出っ張る
    写真 / 2023.8.6 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

  • 互生で7~12cmの幅広めの葉
    写真 / 2023.7.31 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

  • 夏の新芽は赤くなる
    写真 / 2022.7.14 栃木県那須平成の森 htanaka

  • 枝の分かれ目に付く脇芽
    写真 / 2023.8.6 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

枝先に付く長いおばなの付け根に、 短いめばなが下向きに付きます。 両方とも少し紫がかった茶色です。
4月に咲く花ですが、 おばなは前年の秋から垂れ下がって冬を越すスタイルなので、 満開がわかりにくいです。

  • 4月に咲く花の後に葉が付く
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

ちょっと細めの、 ちっちゃいマツボックリのような形です。 10月ごろに熟し、 緑からこげ茶色になります。

  • 熟す前は緑色
    写真 / 2020.10.13 千葉県21世紀の森と広場 MayaN

  • こげ茶色に熟すと全体的に割れ目が入りヒダが出来る
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 次の年になっても、 なかなか落ちない
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

幹・枝

若い枝には細かい毛が多く付いていますが、 時間が経つと毛は落ちます。
幹はだはなめらかで、 紫っぽい茶色です。 灰色で横長の皮目が出来ます。

  • 若い毛は長めの毛が多く付く
    写真 / 2023.8.6 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

  • 枝にも皮目がよく目立つ
    写真 / 2023.8.6 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

  • ヤマハンノキの幹肌はなめらか
    写真 / 2023.7.31 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

  • こちらはハンノキの幹。 全然違う
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

冬芽・葉痕

長細い卵形をしています。 芽の中は側脈に沿って扇だたみになっている葉があります。

  • 冬芽だけではケヤマハンノキとの区別は難しい
    写真 / 2023.2.20 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

人との関わり

木材として家具や器具を作ります。 鉛筆やたきぎにも使われ、 炭は火薬の原料となります。 染料にすれば、 樺色や黒色が出せます。

名前の由来

ハンノキの仲間は川の近くや池のしめった場所が好きですが、 この木はかわき気味の山地に生えるので、 ヤマハンノキと呼ばれます。

その他の情報

仲間の木であるハンノキの葉は大きなギザギザはありません。 葉に赤茶色の毛がある種類はケヤマハンノキといいます。
ハンノキが元々平地の湿地に多いのに対し、 ヤマハンノキは森や林縁に生えます。

  • ハンノキの葉はあまり似ていない
    写真 / 2023.7.27 千葉県21世紀の森と広場 S.Ikeda

性格

ハンノキの仲間は根っこで放線菌(ほうせんきん)という微生物と共生していて、 葉っぱなど体を作る時に必要なチッソをもらえるので、 かなり強気です。 葉を落とす前に紅葉(黄葉)する木は葉の葉緑素を分解してリサイクルする結果、 葉が色づくのですが、 この木はその必要がないためか、 緑のまま葉を落とします。 また、 他の木より葉を使う期間が短く、 どんどん新しい葉をつけて使い、 捨てていきます。 結構浪費家?の可能性ありです。 共生する微生物のおかげで、 生長が早くタフな木です。

  • 放線菌の後ろ盾は強い
    写真 / 2003.8.3 埼玉県秩父市 minaei

体験・遊び

小型のマツボックリの実はクリスマスのかざりにぴったりです!マツボックリやリボンでリースを作ったり、 粘土で作ったケーキにかざり付けてもかわいいです。

  • 白い粘土と枝の輪切りと実いろいろを準備します
    写真 / 2021.7.12 埼玉県狭山市 minaei

  • 木に粘土を適当にのせます。
    写真 / 2021.7.12 埼玉県狭山市 minaei

  • 木の実などを押し付けて乗せます。 乾いたら出来上がり!
    写真 / 2021.7.12 埼玉県狭山市 minaei

関わりが深い生き物

ミドリシジミが大好きな木です。 幼虫は葉を二つに折って住みかを作り、 中に隠れています。

  • ※この葉はハンノキ
    写真 / 2021.5.6 千葉県市川市 MasakoT

  • 脇芽の周りのアリは何を探している?
    写真 / 2023.8.6 長野県八ヶ岳自然文化園 Iwatanabe

見られる場所

執筆協力 : 岩谷美苗

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