高さ7~8m程になりますが、 15mくらいになる木もあります。 根元からよく新しい芽を出し株立ちの樹形になります。
フサザクラ
春の訪れを告げるフサフサの赤い花
特徴
春、 サクラの咲く時期に赤いボンボンの様に見える房状の花を咲かせます。 赤く見えるのは雄しべです。 サクラと名が付きますが、 サクラの仲間でありません。 谷筋の崩壊地に多く生えるパイオニア植物です。 日本固有種です。
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以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
円形~丸みのある三角形で、 ランダムに飛び出すギザギザがある葉っぱです。 とくに先っぽは長くなります。 柄が長い点も特徴です。 互生です。
花
春、 紅い雄しべが出た後、 白っぽい雌しべができます。 原始的な花で花びらも萼もありません。
実
秋に茶色に熟す実は、 ゴルフクラブのような形をしています。 平らな部分は翼として働き、 風を受けてちょっとでも遠くに飛ぶようになっています。
幹・枝
明るい茶色の樹皮で、 横に並ぶポチポチした皮目が目立ちます。 新しい枝は赤っぽくなります。
冬芽・葉痕
ピカリと黒光りする冬芽はやや大きな卵形をしています。 柄は無く、 付け根に少し毛があります。
人との関わり
成長が早く木炭の材料とされました。 また建物や船を作る木材として使われてきました。
野趣を演出する庭木としても植えられます。
名前の由来
赤い房状の雄しべが集まって咲いている様子がサクラの花のようだということで名前がつきました。
花を近くでみると正直どこがサクラ?という感じですが、 遠目にみると確かにサクラの花を思わせます。
性格
フサザクラはパイオニア植物といいながら肥沃な場所が大好き。
谷筋で上部の崖や急斜面が崩落して土砂が溜まった所に生えますが、 そういった場所には養分が豊かに含まれていたりするのです。
栄養の少ない場所でがんばるハンノキ、 ヤシャブシとはタイプが異なります。
関わりが深い生き物
実を食べに、 カワラヒワ、 ベニマシコ、 ウソなどアトリ科の野鳥がやって来ます。
オトシブミが葉を巻いて揺籃を作ることがあります。
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