レンゲツツジ

大輪のだいだい色の花

特徴

初夏から夏にかけて、 枝先に集まって付く蕾の様子が蓮華の花に似ていることからレンゲツツジと呼ばれます。 そんな華麗な印象とは裏腹に、 大形で赤い花を鬼に見立てた「オニツツジ」の別名も持ちます。
花の美しさから庭木に使われますが、 全体に毒があるので要注意です。

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以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

高さ1~2mになります。 根元から幹をいくつも出して株立ち状の樹形になります。

  • 葉は枝先にかたまって付く 
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 秋には赤や黄色に紅葉する
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • キレンゲツツジという花が黄橙色または黄色の品種がある
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

ツツジの仲間の中でも特に細長い葉っぱで、 葉先が丸いヘラ形になります。 互生で枝先にまとまって付きます。

  • 薄い葉で表面はシワが目立つ
    写真 / 2023.8.14 栃木県那須町 MayaN

  • 先端に腺があり、 上面および縁に長い毛がある
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

  • 葉柄や白っぽい葉裏の主脈に長い毛が生えるが、 無いものもある
    写真 / 2022.10.19 栃木県那須高原ビジターセンター MayaN

  • 紅葉の時期はきれいに色づく
    写真 / 2023.11.5 栃木県那須町 MayaN

  • ワインレッドに色付くこともある
    写真 / 2022.10.19 栃木県那須高原ビジターセンター MayaN

初夏から夏にかけて葉が開くと同時に、 だいだい色の花を咲かせます。
直径5~8㎝で漏斗形の花が枝先に集まって咲きます。

 

  • 2~8個の花が集まって咲く
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

  • 花弁は真ん中ぐらいから5つに分かれてラッパのような形
    上部の花びらには斑点がある
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

  • 蕾の様子が蓮華に似ているのでレンゲツツジ
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

  • 花の柄に毛がある
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

  • 色に濃淡あり、 外面にも毛がある
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

長さ2cm程の円柱状で5つに裂ける実が付きます。
縦に深い溝があり、 秋には緑色の実が濃い茶色に熟します。

  • 花の後、 枝先に付く実には白い短毛や褐色の長毛がまばらにある
    写真 / 2022.10.19 栃木県那須高原ビジターセンター MayaN

  • 若い実は緑色で目立たない
    写真 / 2023.8.14 栃木県那須町 MayaN

  • 大きさは2㎝くらい
    写真 / 2023.8.14 栃木県那須町 MayaN

幹・枝

灰色っぽい幹肌をしています。 若い枝は赤茶色で毛があります。

  • 灰色がかった幹肌
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

  • 若い枝は赤茶色
    写真 / 2024.4.29 栃木県那須町 MayaN

冬芽・葉痕

枝先にぷっくりとしたピンク色の花芽がつきます。 先がとがった芽鱗にきれいに包まれています。 枝先より下の小さな芽は葉芽です。

  • 粗い毛のある枝の途中に、 維管束痕が1つの葉痕が見える
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • 若葉は芽の中で外巻きにたたまれた状態で伸びてくる
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

人との関わり

信州の安曇節には「聞いて恐ろし見て美しや五月野に咲く鬼つつじ」という一節がありますが、 これは可憐なヤマツツジに対し、 大形で赤いレンゲツツジの花を鬼に見立てたものだと言われています。
花の美しさから庭木として用いられ、 室町時代には庭木として変種と共に用いた記録があります。

名前の由来

蕾の様子を蓮華の花に見立てたことに由るといわれています。

その他の情報

レンゲツツジを主体に複数の外国産種を交配して作られた栽培品種をエクスバリーアザレアといいます。

関わりが深い生き物

花にはチョウなどいろいろな昆虫がやって来ます。