近年の研究で、 日本の中でも西表島に生える集団は、 純粋なミミモチシダではないことが明らかとなりました。
では何なのかというと、 狭義ミミモチシダと中国などに分布するトガリバミミモチシダの交雑起源で生まれた種類であると考えられています。 2025年現在まだ正式には記載されていませんが、 西表島産にはイリオモテミミモチシダという仮称がつけられています。
ミミモチシダ
海水でも生きられる珍しいシダ
特徴
のっぺりとした厚い葉を出す大きめのシダ。 シダとしては珍しく、 海水の入るマングローブの湿地に生えます。 葉先近くの羽片裏面には、 全体が赤茶色っぽくなるように、 胞子のうをびっしりつけます。
葉の長さ : 80~250cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 海水から汽水域の湿地や草地
分布 : 琉球(石垣島・西表島・与那国島)、 台湾、 中国、 東南アジアなど世界の熱帯広域
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
