ナガミヒナゲシ

色鮮やかな道端のポピーだけど困りものの外来種

  • 鮮やかなオレンジ色の花。 花弁は基本的に4枚。
    写真 / 2020.4.16 茨城県つくば市 htanaka

  • 越年草タイプはロゼット状の根生葉を持つ。
    写真 / 2022.4.22 茨城県つくば市 htanaka

  • 市街地の中でも多く見られる。
    写真 / 2022.4.22 茨城県つくば市 htanaka

  • 道路脇のわずかな隙間でも生育。
    写真 / 2022.4.25 茨城県つくば市 htanaka

  • 近縁のヒナゲシより果実が長い。 中には細かい種子がたくさん詰まっている。
    写真 / 2022.4.25 茨城県つくば市 htanaka

  • 果実の先端にある8本の放射状の線は柱頭が残ったもの。
    写真 / 2022.4.26 茨城県つくば市 htanaka

  • 根生葉(ロゼット)
    写真 / 2022.4.28 茨城県つくば市 htanaka

  • 田んぼの畔に生育。
    写真 / 2020.4.29 茨城県つくば市 htanaka

  • 砂利が敷かれた空き地でも群生。
    写真 / 2022.4.16 茨城県つくば市 htanaka

特徴

鮮やかなオレンジ色の花が、 春の道端で目立ちます。 1961年に東京で初確認され、 今では日本全国で見られる帰化植物です。 また、 麦の栽培に伴い世界各地でも分布拡大しています。
6月頃に熟す果実には、 1つに約1500粒もの種ができ、 100個くらい果実をつける個体もあって、 最大で1個体から15万粒の種が散布されて繁殖力がとても強いのが特徴です。 根から他の植物の生育を妨げる成分を含んだ物質を出すことから生育場所を独占することもあり、 生態系に影響を与える植物として駆除を呼び掛けている自治体もあります。
  
タイプ : ケシ科の一年草または越年草 
大きさ : 高さ15~60cm 花の直径2~5㎝
花の時期 : 4~5月
生育場所 : 道脇、 空き地、 畑地、 牧草地、 樹園地など 温暖で日当たりのよい場所
分布 : ヨーロッパ原産の帰化植物 日本全土 南北アメリカ、 アジア、 オセアニア、 北アフリカにも帰化

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

注意点

茎や葉を折ると出てくる黄色い汁でかぶれることがあるので注意してください。 。
生育が広がると生態系や農作物に影響を及ぼす可能性がある侵略的外来種なので、 故意に移動や拡大(種をまく)などをしないようにしましょう。

見られる散歩道

執筆協力 : 田中ひとみ