カツモウイノデ

褐毛のような茶色(ちゃいろ)鱗片(りんぺん)がカッコいいシダ

  • (てい)(やま)林内(りんない)生える(はえる)
    写真(しゃしん) / 2023.3 沖縄(おきなわ)(けん)本島(ほんとう) S.Ikeda

  • 1mになる大きめ(おおきめ)()
    写真(しゃしん) / 2024.7 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • 根茎(こんけい)短く(みじかく)はって()出す(だす)
    写真(しゃしん) / 2021.9 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • ()(さき)
    やや(きゅう)細く(ほそく)なる。
    写真(しゃしん) / 2024.7 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • (はね)(へん)
    (じく)茶色(ちゃいろ)見える(みえる)のは鱗片(りんぺん)によるもの。
    写真(しゃしん) / 2024.7 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • 最下(さいか)()(へん)
    これが一番(いちばん)長く(ながく)全形(ぜんけい)三角形(さんかっけい)になる。
    写真(しゃしん) / 2024.7 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • 最下(さいか)()(へん)()(じく)接する(せっする)下向き(したむき)小羽(おば)(へん)長い(ながい)
    合わせ(あわせ)(はち)()見える(みえる)
    写真(しゃしん) / 2024.7 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • ()(うら)
    胞子(ほうし)のう(ぐん)円形(えんけい)(みゃく)寄り(より)につく。
    写真(しゃしん) / 2022.10 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • (つつみ)(まく)はCの(かたち)小さめ(ちいさめ)
    フチに()(じょう)突起(とっき)多く(おおく)ある。
    写真(しゃしん) / 2024.7 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • 葉柄(ようへい)基部(きぶ)
    茶色(ちゃいろ)鱗片(りんぺん)がびっしりつく。
    カツモウにふさわしい大きな(おおきな)特徴(とくちょう)
    写真(しゃしん) / 2024.7 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • 葉柄(ようへい)上部(じょうぶ)
    鱗片(りんぺん)圧着(あっちゃく)
    写真(しゃしん) / 2023.12 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • ()(じく)
    鱗片(りんぺん)圧着(あっちゃく)
    写真(しゃしん) / 2023.12 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • 新芽(しんめ)
    ()(しるべ)()(つえ)みたいでカッコいい!
    写真(しゃしん) / 2022.10 千葉(ちば)(けん) S.Ikeda

  • (みなみ)日本(にっぽん)ではごく普通(ふつう)()られ、 タカワラビなどと一緒(いっしょ)によく群生(ぐんせい)している。
    写真(しゃしん) / 2023.3 沖縄(おきなわ)(けん)本島(ほんとう) S.Ikeda

特徴(とくちょう)

熱帯(ねったい)(せい)大きな(おおきな)シダ。 葉柄(ようへい)基部(きぶ)茶色(ちゃいろ)()のような鱗片(りんぺん)をたくさんつける姿(すがた)は、 まさに「褐毛」です。 (みなみ)日本(にっぽん)でごく普通(ふつう)()られますが、 本州(ほんしゅう)では千葉(ちば)(けん)にまで()られます。 同じ(おなじ)オシダ()イノデとは(べつ)のグループのシダです。
 
()(なが)さ : 60~130cm
観察(かんさつ)時期(じき) : 一年中(いちねんじゅう)(常緑(じょうりょく)(せい))
生える(はえる)場所(ばしょ) : (てい)(やま)林内(りんない)
分布(ぶんぷ) : 本州(ほんしゅう)(千葉(ちば)以西(いせい)太平洋(たいへいよう)(がわ)島根(しまね))、 四国(しこく)九州(きゅうしゅう)琉球(りゅうきゅう)台湾(たいわん)中国(ちゅうごく)南部(なんぶ)、 インドなど

正確(せいかく)(しゅ)判定(はんてい)は、 形態(けいたい)細部(さいぶ)まで見る(みる)必要(ひつよう)があります。 ​

本当は(ほんとうは)()じゃなくて…「鱗片(りんぺん)

カツモウイノデは葉柄(ようへい)基部(きぶ)にびっしり()がついているように見え(みえ)ますが、 正しく(まさしく)()じゃなくて鱗片(りんぺん)です。
 
(おも)新芽(しんめ)保護(ほご)するために覆っ(おおっ)ている構造(こうぞう)(ぶつ)(なか)で、 鱗片(りんぺん)(りんぺん)は(はば)2細胞(さいぼう)以上(いじょう)のもの、 (もう)(け)は(はば)細胞(さいぼう)のものを指し(さし)ます。 「褐毛」をじっくり観察(かんさつ)してみると…(はば)少し(すこし)あるので鱗片(りんぺん)だとわかります。

タカワラビとよく間違わ(まちがわ)れる

カツモウイノデとともに琉球(りゅうきゅう)以南(いなん)には、 タカワラビ()タカワラビというシダが分布(ぶんぷ)しています。 いずれも園芸(えんげい)植物(しょくぶつ)として(わり)とメジャーで、 金色(きんいろ)幸運(こううん)呼ぶ(よぶ)とかの名目(めいもく)高値(たかね)でよく売ら(うら)れています。 (ちなみに、 沖縄(おきなわ)行け(いけ)ばどちらも普通(ふつう)()られます…)
 
タカワラビは葉柄(ようへい)基部(きぶ)金色(きんいろ)っぽい()をたくさんつけ、 この特徴(とくちょう)から園芸(えんげい)ではキンモウコウ(正式(せいしき)名前(なまえ)ではない)とよく呼ば(よば)れています。 それゆえにカツモウイノデとよく混同(こんどう)されてしまっていて、 園芸(えんげい)ショップでカツモウイノデがタカワラビという()売ら(うら)れてしまうことがあるほどです。 ですが、 タカワラビは()(せい)シダで有名(ゆうめい)なヘゴ()近い(ちかい)仲間(なかま)。 カツモウイノデとは全く(まったく)(べつ)のグループのシダで、 知っ(しっ)ていれば見分ける(みわける)のはとても簡単(かんたん)です。

  • 2(しゅ)(はね)(へん)比較(ひかく)
    タカワラビは小羽(おば)(へん)長く(ながく)尖り(とがり)(じく)鱗片(りんぺん)がつかないので、 慣れれ(なれれ)見分ける(みわける)のはとても簡単(かんたん)。 タカワラビの()(うら)白い(しろい)ので、 これもわかりやすい違い(ちがい)
    写真(しゃしん) / S.Ikeda