キツネノカミソリ

葉もないのに突然に花が咲く。 キツネに化かされたよう・・

  • 茎の先に橙色~赤橙色のユリに似た花を3~5個つける。
    花被片は6枚で斜めに開いて反り返らない。
    写真 / 2021.8.6 千葉県泉自然公園 MayaN

  • 雄しべ6本、 雌しべ1本。
    雄しべと雌しべは花被と同じ長さで花の外につき出ない。
    写真 / 2021.8.6 千葉県泉自然公園 MayaN

  • 花の時期に葉はない。
    写真 / 2021.8.6 千葉県泉自然公園 MayaN

  • 夏草の緑の中で、 オレンジ色の花が目立つ。
    写真 / 2021.8.6 千葉県泉自然公園 MayaN

  • 果実はさく果で3室、 直径約1㎝。
    写真 / 2021.9.5 茨城県筑波山 htanaka

  • 1室の中に種子が2個入っていた。
    写真 / 2021.9.5 茨城県筑波山 htanaka

特徴

早春からのびたスイセンのような葉が、 夏前には枯れてなくなったあと、 花の茎をのばして鮮やかな色の花が咲きます。
花の赤橙色をキツネの毛色に見立てて、 春先の葉の形をカミソリに見立て、 名がついたという説があります。 また、 葉がなくなって花が咲くのを、 キツネに化かされたようだと言うことで名がついたとも言われます。
夏の山野であっと目を引く美しい花ですが、 ヒガンバナ同様に有毒植物です。
  
タイプ : ヒガンバナ科の多年草
大きさ : 高さ 30-50cm、 花被片の長さ 5-8cm
花の時期 : 8-9月
生育場所 : 山野
分布 : 本州~九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

注意点

花がノカンゾウなどに似ていますが、 有毒なので食べてはいけません。

執筆協力 : 田中ひとみ