21世紀の森と広場

フジバカマ

秋の七草のひとつで香りを利用した

  • 淡紅紫色の花が群れて咲いて美しい。
    写真 / htanaka

  • 筒状花が集まった頭花の形が藤色の袴のようであるというのが名の由来。
    写真 / htanaka

  • 対生につく葉は深く3つに裂けるのが特徴。
    写真 / htanaka

  • ピンク色が濃い花。 栽培品種。
    写真 / htanaka

  • 花には多くの昆虫が吸蜜に訪れる。 写真の昆虫はヒメハラナガツチバチのオス。
    写真 / htanaka

  • 植えると長い地下茎を伸ばして繁殖し、 生育適地では大きな群落になる。
    写真 / htanaka

特徴

秋の七草のひとつとして奈良時代から日本人に親しまれてきました。 「万葉集」をはじめ多くの古い書物に登場し、 秋の七草として昔から親しまれた野草ですが、 河川の工事や外来種が増えたなどの環境変化により、 今では絶滅危惧種になっています。
 
タイプ : キク科ヒヨドリバナ属の多年草
大きさ : 高さ 1-2m、 葉の長さ 8-13cm
花の時期 : 8-9月
生育場所 : 河川の氾濫原 やや湿った場所
分布 : 北海道~九州 朝鮮、 中国、 ベトナム

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

よく似た植物

日本各地の山野や林縁で普通に見られるヒヨドリバナとよく似ていますが、 ヒヨドリバナは対生する葉が裂けないので、 3深裂するフジバカマとは見分けられます。 また、 フジバカマは野生ではほとんど見られません。

体験・遊び

乾燥するとよい香りがするので、 きざんで袋に入れて持ち歩いたり、 お風呂に入れたりして利用されました。

執筆協力 : 田中ひとみ

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