タツナミソウ

打ち寄せる波を想像しよう

  • 茎の頂上部に花をたくさんつける
    写真 / 2024.5.3 千葉市泉自然公園 kei

  • 茎は直立している
    写真 / 2024.5.3 千葉市泉自然公園 kei

  • 花は茎から直角に立ち上がっている
    写真 / 2024.5.3 千葉市泉自然公園 kei

  • 花びらには斑点模様がある
    写真 / 2024.5.3 千葉市泉自然公園 kei

  • 鋸歯(葉の縁のぎざぎざ)はコバノタツナミより多い
    写真 / 2024.5.3 千葉市泉自然公園 kei

特徴

茎の根元から数本の茎が立ち上がり、 茎の頂上部に花を咲かせます。
花は筒状で、 10個以上の花が縦に連なります。 花びらの形や斑点がある様子も泡立つ波を連想させ、 その姿がまるで打ち寄せる波のようだというのが名前の由来です。
種子で増えるほか、 地下茎をのばすことによっても増えていきます。
 
タイプ : シソ科の多年草
大きさ : 高さ20-40cm
花の時期 : 5-6月
生育場所 : 平地から低山にかけての草原や道端、 森林内の開けた場所など
分布 : 関東地方南部以西の本州、 四国、 九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

仲間が多い

近縁種が多く、 オカタツナミソウコバノタツナミなどがあります。 花のつき方や葉の形、 毛のつき方などの違いを観察してみましょう。

立浪模様

立浪(たつなみ)とは波頭を様式化した模様のことで、 中国から伝わり、 江戸時代には蒔絵や染織、 家紋などに使われました。
葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」にも、 大きな波が描かれています。

  • 葛飾北斎 富嶽三十六景のひとつ「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」(部分)
    写真 / パブリックドメイン

執筆協力 : 迫一慶