イワオモダカは独特な葉形が好まれ、 しかも丈夫であることから多くの園芸品種がつくられ栽培されてきました。 近縁種のヒトツバやモミジヒトツバなどと同様に、 あまり湿った状態にせず、 半日陰に置けば屋外でも容易に育てることができます。
ただ、 園芸目的の盗掘が深刻であり、 日本に自生している大半の都道府県で絶滅危惧種に指定されています。 愛される植物ほど誘拐される運命にあるため、 植物にとって地味な姿の方が幸せでいられるのかもしれません。
イワオモダカ
盆栽姿も似合う岩場のシダ
特徴
岩場などに生える着生シダ。 葉は厚くて、 下部が3から5つに浅く切れ込み、 葉裏に星型の毛や胞子のう群をびっしりつけます。 水生植物のオモダカの葉に似た形をしていて、 これが名前の由来になりました。
葉の長さ : 20~40cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 岩場や樹幹、 人里の石垣など
分布 : 北海道、 本州、 四国、 九州、 朝鮮、 中国
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。