コウゾ

和紙(わし)材料(ざいりょう)となる()

コウゾの特徴(とくちょう)

古来(こらい)渡来(とらい)したカジノキと日本(にっぽん)原産(げんさん)のヒメコウゾが交配(こうはい)して生まれ(うまれ)()だと言わ(いわ)れています。
樹皮(じゅひ)和紙(わし)材料(ざいりょう)となります。そのため(むかし)沢山(たくさん)植え(うえ)られました。その名残り(なごり)から(いま)でも身近(みぢか)場所(ばしょ)のあちこちに生え(はえ)ています。

以下(いか)情報(じょうほう)は、関東(かんとう)地方(ちほう)基準(きじゅん)にしています。エリアによって1ヶ月(かげつ)くらいの()があります。

()(がた)

成長(せいちょう)すると(たか)さ6mにもなります。
紙漉き(かみすき)(よう)育て(そだて)られたものは毎年(まいとし)(あき)根元(ねもと)から切ら(きら)れてしまいますが、(はる)から(あき)半年(はんとし)(かん)で3~4mにまで伸び(のび)ます。
生命(せいめい)(りょく)強く(つよく)()伸ばし(のばし)、そこから()出し(だし)てどんどん増え(ふえ)ていきます。

  • 2021.9.19 / 埼玉(さいたま)(けん)川口(かわぐち)() / 撮影(さつえい) YusokuK

()

(よう)()(とき)切れ込み(きれこみ)入っ(はいっ)大きな(おおきな)()をつけます。()周り(まわり)には、細かい(こまかい)ギザギザがあります。
成長(せいちょう)すると切れ込み(きれこみ)のない歪ん(いがん)(たまご)(がた)()をつけるようになります。両面(りょうめん)()があります。
クワの()によく()ていますが、表面(ひょうめん)によりざらつきがあります。

  • ()(ひょう)。クワと見分け(みわけ)がつきにくいが表面(ひょうめん)がよりざらついて()柔らかい(やわらかい)
    2021.9.19 / 埼玉(さいたま)(けん)川口(かわぐち)() / 撮影(さつえい) YusokuK

  • ()(うら)
    2021.9.19 / 埼玉(さいたま)(けん)川口(かわぐち)() / 撮影(さつえい) YusokuK

  • 成長(せいちょう)した木の葉(このは)切れ込み(きれこみ)少なく(すくなく)小さめ(ちいさめ)
    撮影(さつえい) 庭木(にわき)図鑑(ずかん)植木(うえき)ペディア

(はな)

()()(めす)()があります。
雄花(おばな)雌花(めばな)、ともに面白い(おもしろい)(かたち)をしています。

  • 雌花(めばな)赤い(あかい)(いと)のようなものがたくさん()ている。
    撮影(さつえい) 大作(たいさく)晃一(こういち)

()

カジノキとヒメコウゾの交配(こうはい)(しゅ)であることから、あまり実は(じつは)なりません。(()をつけるものも(なか)にはあります。)
ですが、()伸ばし(のばし)、そこから()出し(だし)てどんどん増え(ふえ)ていきます。

  • 実は(じつは)ならないか、まばらにしかつかない
    撮影(さつえい) 庭木(にわき)図鑑(ずかん)植木(うえき)ペディア

冬芽(とうが)

冬芽(とうが)丸み(まるみ)をおびた三角形(さんかっけい)、お結び(むすび)(がた)です。()(まい)()生え(はえ)()(うろこ)(がりん=冬芽(とうが)をつつむ(かわ))があります。
()(こん)(ようこん=()落ち(おち)(あと))は楕円(だえん)(がた)です。

  • 冬芽(とうが)三角形(さんかっけい)()(こん)楕円(だえん)(がた)
    2021.3.6 / 東京(とうきょう)()文京(ぶんきょう)() / 撮影(さつえい) MasakoT

(ひと)との関わり(かかわり)

長い(ながい)繊維(せんい)がからみ合う(あう)性質(せいしつ)強く(つよく)、コウゾの樹皮(じゅひ)古く(ふるく)から和紙(わし)原料(げんりょう)として使わ(つかわ)れてきました。和紙(わし)は、以前(いぜん)(にち)用品(ようひん)家具(かぐ)障子(しょうじ)など)まで、様々(さまざま)なものに使わ(つかわ)れました。
そのためコウゾは、非常(ひじょう)多く(おおく)栽培(さいばい)されていました。

  • ()(わく)(なか)繊維(せんい)流し(ながし)こんで(かみ)作る(つくる)
    撮影(さつえい) Photolibrary転用(てんよう)不可(ふか)

  • コウゾを材料(ざいりょう)として作ら(つくら)れた和紙(わし)
    撮影(さつえい) MayaN

名前(なまえ)由来(ゆらい)

(かみ)献上(けんじょう)する(ぬの)(かみ)(ころも)または(かみ)(あさ)(=かみそ)の材料(ざいりょう)にしたことから、カミソ→コウゾとなったという(せつ)があります。
コウゾは漢字(かんじ)で「(こうぞ)」と書き(かき)ます。

その他(そのた)情報(じょうほう)

・コウゾとヒメコウゾは非常(ひじょう)()ており区別(くべつ)難しい(むずかしい)場合(ばあい)があります。コウゾには、いくつかの系統(けいとう)がありそれぞれ性質(せいしつ)異なり(ことなり)ます。(なか)にはヒメコウゾに近い(ちかい)ものもあります。
・コウゾとクワもよく()ていますが、(はな)(みのる)冬芽(とうが)見れ(みれ)見分け(みわけ)られます。

  • 撮影(さつえい) MasakoT

関わり(かかわり)深い(ふかい)生き物(いきもの)

コウゾハマキモドキという小さな(ちいさな)ガの幼虫(ようちゅう)が、()食べる(たべる)ことがあります。

タップすると詳細(しょうさい)()られます

コウゾの()られる場所(ばしょ)