21世紀(せいき)(もり)広場(ひろば)

ノイバラ

世界(せかい)のバラの元祖(がんそ)一つ(ひとつ)

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特徴(とくちょう)

小さな(ちいさな)白い(しろい)(はな)をたくさん咲かせ(さかせ)、 かわいい紅い(あかい)()付ける(つける)野生(やせい)のバラです。
ところが江戸(えど)時代(じだい)末期(まっき)、 ヨーロッパにわたり、 園芸(えんげい)(しゅ)のバラとかけあわされて「つる(せい)」「(はな)がたくさん咲く(さく)」という特性(とくせい)をもつ品種(ひんしゅ)(おや)となりました。 まさに現代(げんだい)(わたし)たちがみている美しい(うつくしい)バラの「元祖(がんそ)」の一つ(ひとつ)といえる()なのです。

以下(いか)情報(じょうほう)は、 関東(かんとう)地方(ちほう)基準(きじゅん)にしています。 エリアによって1ヶ月(かげつ)くらいの()があります。

()(がた)

(えだ)最初(さいしょ)(とし)(うえ)向かっ(むかっ)てのびますが、 2(ねん)()からアーチ(じょう)になります。
()(もの)寄りかかっ(よりかかっ)て、 (とげ)()植物(しょくぶつ)などにひっかかり、 はい登る(のぼる)ことも多い(おおい)です。 (たか)さ1~2mになります。

  • (うえ)向かっ(むかっ)てのび、 2(ねん)()からアーチ(じょう)になる。
    写真(しゃしん) / MayaN

  • 河岸(かわぎし)せり出し(せりだし)ながら、 こんもりと茂る(しげる)
    写真(しゃしん) / MayaN

  • 周り(まわり)()にもたれながら(はす)(じょう)する
    写真(しゃしん) / MayaN

  • よく枝分かれ(えだわかれ)をして茂み(しげみ)をつくる
    写真(しゃしん) / MayaN

()

7~9(まい)小さな(ちいさな)葉っぱ(はっぱ)(とり)(はね)のように付き(つき)ます。 ()(うら)(じく)()があり、 ()付け根(つけね)にある(たく)()(たくよう)という()細かく(こまかく)さけている(てん)が、 ()のバラの種類(しゅるい)との見分ける(みわける)ポイントになります。

  • (はね)(じょう)葉っぱ(はっぱ)互生(ごせい)につく。
    (えん)鋸歯(きょし)があり柔らかい(やわらかい)
    写真(しゃしん) / MayaN

  • シワシワであまり光沢(こうたく)がない。
    表面(ひょうめん)()()だが、 裏面(りめん)には()
    ある。
    写真(しゃしん) / MayaN

  • ()付け根(つけね)には、 (たく)()(とげ)がある。
    写真(しゃしん) / 庭木(にわき)図鑑(ずかん)植木(うえき)ぺディア

(はな)

初夏(しょか)(えだ)(さき)直径(ちょっけい)2㎝くらいの良い(よい)香り(かおり)のする白い(しろい)(はな)をたくさん咲かせ(さかせ)ます。 香り(かおり)香水(こうすい)にも使わ(つかわ)れます。  

  • 花びら(はなびら)が5(まい)可愛らしい(かわいらしい)(はな)花びら(はなびら)(さき)はくぼんで♡の(かたち)
    写真(しゃしん) / MasakoT

  • たくさん咲い(さい)ているのでわかりにくいが、 一つ(ひとつ)花房(はなぶさ)中心(ちゅうしん)から外側(そとがわ)にむかって順番(じゅんばん)咲い(さい)行く(いく)
    写真(しゃしん) / htanaka

  • 雄しべ(おしべ)がたくさんある。 真ん中(まんなか)は、 複数(ふくすう)雌しべ(めしべ)がくっついたもの。
    写真(しゃしん) / htanaka

  • 黄色い(きいろい)雄しべ(おしべ)時間(じかん)経つ(たつ)茶色く(ちゃいろく)なる
    写真(しゃしん) / htanaka

  • (つぼみ)(した)見える(みえる)ぷっくりした(がく)(とう)実に(じつに)なる
    写真(しゃしん) / MayaN

  • やさしい芳香(ほうこう)癒し(いやし)てくれる
    写真(しゃしん) / htanaka

()

小さな(ちいさな)赤い(あかい)()正確(せいかく)には「(にせ)(はて)(ぎか)」という)は、 (あき)から(ふゆ)にかけて赤く(あかく)熟し(じゅくし)ます。

  • 実は(じつは)(はな)(した)(がく)(とう)変化(へんか)したもので、 (さき)っぽの黒い(くろい)(てん)(がく)(へん)(あと)
    写真(しゃしん) / htanaka

  • ()落ち(おち)(のち)実は(じつは)残る(のこる)
    写真(しゃしん) / MayaN

  • (なか)白い(しろい)(つぶ)(なか)(たね)がある
    写真(しゃしん) / MayaN

(みき)

若い(わかい)(えだ)緑色(りょくしょく)ですが、 時間(じかん)経っ(たっ)(えだ)(くろ)紫色(むらさきいろ)樹皮(じゅひ)をしています。 下向き(したむき)のトゲを出し(だし)て、 ()植物(しょくぶつ)絡みつき(からみつき)ます。
触る(さわる)痛い(いたい)です。

  • よくしなる(えだ)(くろ)紫色(むらさきいろ)
    写真(しゃしん) / MayaN

  • (かま)(じょう)曲がっ(まがっ)たトゲが2()セットで付く(つく)
    写真(しゃしん) / MasakoT

冬芽(とうが)

紅く(あかく)(さき)がとんがった冬芽(とうが)付け(つけ)ます。

  • 鮮やか(あざやか)紅色(こうしょく)をしている
    写真(しゃしん) / MasakoT

  • 冬芽(とうが)()付け根(つけね)真上(まうえ)付く(つく)
    写真(しゃしん) / MayaN

  • 早春(そうしゅん)芽吹き(めぶき)だした冬芽(とうが)合掌(がっしょう)した()のよう
    写真(しゃしん) / MasakoT

  • 紅い(あかい)冬芽(とうが)から若草(わかくさ)(しょく)新芽(しんめ)(かお)出す(だす)
    写真(しゃしん) / MasakoT

(ひと)との関わり(かかわり)

日本人(にっぽんじん)にとって古来(こらい)から身近(みぢか)にあったはずですが万葉集(まんようしゅう)にはあまり登場(とうじょう)せず、 その後(そのご)園芸(えんげい)(しゅ)作ら(つくら)れませんでした。
ところが、 江戸(えど)時代(じだい)末期(まっき)にヨーロッパにわたり園芸(えんげい)(しゅ)とかけあわされ、 「つる(せい)」「()(はな)(せい)」という性質(せいしつ)をもつ多く(おおく)品種(ひんしゅ)(おや)となりました。
・ノイバラの実は(じつは)営実(えいじつ)と呼ば(よば)れる漢方(かんぽう)で、 便秘(べんぴ)利尿(りにょう)効く(きく)とされています。 (服用(ふくよう)される場合(ばあい)は、 正しい(ただしい)服用(ふくよう)方法(ほうほう)をご確認(かくにん)ください。 )

  • つる(せい)園芸(えんげい)品種(ひんしゅ)のばら。
    ()(はな)(せい)、 つる(せい)は、 日本(にっぽん)のノイバラから受け継が(うけつが)れた。
    写真(しゃしん) / MayaN

  • 実は(じつは)営実という漢方薬(かんぽうやく)になる
    写真(しゃしん) / minei

名前(なまえ)由来(ゆらい)

トゲのある植物(しょくぶつ)総称(そうしょう)して「イバラ」といいますが、 野生(やせい)のためノイバラと付け(つけ)られたといわれます。

性格(せいかく)

雑草(ざっそう)のようにどんどん増える(ふえる)ガツガツ(けい)です。 トゲが痛い(いたい)ので嫌わ(きらわ)れがちですが、 とても丈夫(じょうぶ)なので、 いろいろなバラの原種(げんしゅ)台木(だいぎ)になってきました。 挿し木(さしき)もでき、 生命(せいめい)(りょく)にあふれています。

  • 1つの赤い(あかい)(つぶ)(「(にせ)(はて)(ぎか)」という)の(なか)白い(しろい)()がたくさん入っ(はいっ)ている
    写真(しゃしん) / minaei

  • とても丈夫(じょうぶ)なので、 アスファルト舗装(ほそう)すき間(すきま)でも生き(いき)ていける
    写真(しゃしん) / htanaka

体験(たいけん)遊び(あそび)

赤い(あかい)()をむくと()てくる、 いくつかの白い(しろい)()薄い(うすい)(かわ)(なか)は種(はしゅ)入っ(はいっ)ていますが、 この薄い(うすい)(かわ)は、 ほんのり甘酸っぱい(あまずっぱい)(あじ)がします。 (なか)にはあまり(あじ)無い(ない)()もありますが、 この()(すう)(つぶ)つぶして、 お湯(おゆ)をかけて飲む(のむ)と、 ほんの~り甘酸っぱい(あまずっぱい)薄い(うすい)ローズヒップティーになります。 (ただし下剤(げざい)効果(こうか)があるので飲み(のみ)すぎにはご注意(ちゅうい)ください)

  • (あき)から(ふゆ)赤い(あかい)()熟す(じゅくす)
    写真(しゃしん) / minaei

  • ()少し(すこし)つぶして、 少量(しょうりょう)お湯(おゆ)注ぐ(そそぐ)
    写真(しゃしん) / minaei

  • ピンク色(ぴんくいろ)のノイバラ()薄い(うすい)ですが雰囲気(ふんいき)はあります
    写真(しゃしん) / minaei

関わり(かかわり)深い(ふかい)生き物(いきもの)

(はな)甘い(あまい)香り(かおり)誘わ(さそわ)れて、 ハチ、 ハナアブ、 チョウ、 甲虫(かぶとむし)・・・など、 いろいろな昆虫(こんちゅう)やって来(やってき)ます。
小さな(ちいさな)ハバチが、 バラの若い(わかい)(くき)(たまご)産みつけ(うみつけ)幼虫(ようちゅう)集団(しゅうだん)()食べ(たべ)丸坊主(まるぼうず)になることがあります。
(ふゆ)赤い(あかい)()食べ(たべ)にメジロなどの野鳥(やちょう)やって来(やってき)ます。

タップすると詳細(しょうさい)()られます

執筆(しっぴつ)協力(きょうりょく) : 岩谷(いわたに)美苗(みな)

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