枝は規則的に横へ広がり棚状になります。 ただし環境によって樹形は変わります。
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特徴
春先に枝を切るとぼたぼた水がしたたり落ちることからミズキと呼ばれ、 熊野地方(紀伊半島南端部)で最初に発見されたことから「クマノ」と名前につきました。 でも実際は他の地域でも生えます。
色んな生き物に人気のある木です。 →「性格」の項目をごらんください。
みんなの投稿
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
葉は丸みがあり、 先端がとがる形です。 側脈が縁にそうようにカーブします。
葉は2枚ずつ対につきますが、 枝先では葉が密につくので、 よくわからないことが多いです。
似ているミズキは交互につきます。
花
ミズキとそっくりな花ですが、 1か月ぐらい遅く咲きます。
小さな花が集まって咲きます。 平らに上むきに咲いているので、 いろんな虫がやってきます。
飛ぶのがちょっと苦手なコガネムシなどの甲虫がやってきて花粉を食べながら体に花粉をつけます。
実
つやっとした黒い実に柄は赤く、 とても目立ちます。 鳥が大好きですぐ食べられてなくなります。
幹・枝
樹皮は灰色で、 浅い裂け目が縦に入ります。 枝の痕が顔のように見えることがあります。
芽吹きの前の枝は、 折ると水が染み出してきます。 →ミズキの幹・枝
冬芽・葉痕
冬芽は、 葉が似ているミズキとだいぶ違います。 ミズキが真っ赤な冬芽なのに対して、 クマノミズキはまるで面相筆のような頂芽(一番上に着く芽)です。
人との関わり
材は器具などに使われていたようです。
名前の由来
三重県熊野のミズキという意味でクマノミズキと呼ばれます。 。 ミズキは早春に枝を切ると水がしたたり落ちることから。 実際は三重だけでなく、 関東以西に分布します。
性格
<様々な生き物にバリアフリーの木>
ミズキの仲間は、 樹液が多く、 春先に枝を切ると樹液が落ちます。 その樹液が発酵してピンクやオレンジになっていることもあります。 これは樹液酵母です。 そこに虫が集まります。
花は上むきに咲くので、 飛ぶのが苦手な甲虫なども花粉を食べにやってきます。
実は柄の色とのコントラストが鮮やかで目立ち、 鳥が食べにくるのですぐに無くなります。
という訳で、 いろんな生き物たちによい居心地を提供するいわばバリアフリーの木といえそうです。
ミズキもクマノミズキも大きくなってからの移植は難しいです。
体験・遊び
ミズキもクマノミズキも葉をちぎると葉脈から白い維管束の糸がでてきます。 糸を切らないように葉だけをちぎると、 ちぎれた葉っぱがつながっていて、 手品のようになります。
関わりが深い生き物
花には、 コガネムシの仲間など多くの昆虫がやってきます。
5~6月、 キアシドクガ(ガ)が、 ときに大発生することがあります。
実は鳥が好んでよく食べ、 タネを遠くに運びます。
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見られる場所
執筆協力 : 岩谷美苗