高さ5~10mになりますが、大きなものは15mくらいになります。

ハウチワカエデ
天狗のうちわにそっくりな葉っぱ

ハウチワカエデの特徴
天狗の持っている羽団扇(はうちわ・羽でできた団扇)に葉の形が似ていることから名前がつきました。
大きめの葉が秋、紅葉すると見応えがあります。
自然では低山から亜高山帯の林に生えます。日本固有種です。
以下の情報は、関東地方を基準にしています。エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形
葉
モミジの中では葉が大き目で、秋の紅葉は目立ちます。葉は手の平状に浅く裂け、縁にはギザギザがあります。
葉脈がくぼんで、ちょっとシワシワに見えます。新芽は白い毛でガッチリ守られています。
花
4~5月ごろ新芽の芽吹きと同時に咲きます。
赤紫色の雄花と両性花が混じって咲きます。
実
7~9月ごろ、2個のブーメランのような実がくっついて実ります。
幹
青味ががかった灰色や灰色っぽい茶色の幹肌で、老木になってくると樹皮は浅く縦にさけてきます。
一年目の枝は赤っぽくピカピカ光沢があります。
冬芽
赤いカニのハサミのような冬芽が2個付きます。外から見える芽鱗(がりん・冬芽をつつんでいる鱗状のもの)は3~4枚で、下の方には白っぽい膜を腹巻のように巻いています。
人との関わり
紅葉が美しいので庭木や盆栽として人気があります。木材は建築材や器具材、彫刻材として使われます。
名前の由来
鳥の羽で作った「うちわ」に葉っぱが似ていることから名付けられました。名月の光で紅葉が映えて、散る様も美しいことから名月楓(メイゲツカエデ)という風流な別名を持っています。