コハウチワカエデ

ハウチワカエデの小っちゃい版

特徴

ハウチワカエデの小型版で、 天狗の持っている羽団扇(はうちわ・羽でできた団扇)に似た形の葉っぱを付けます。 ハウチワカエデよりも暑さに強く、 初夏に咲く淡い黄色の花は目立ちにくく、 おとなしめな印象です。 もちろん!秋の紅葉はとても美しく見応えがあります。
日本固有種です。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

大きなものは高さ10~15mくらいになります。

  • 幹は真直ぐ上に伸びハウチワカエデと同じような高さと樹形になる
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

手の平状に浅く裂け、 縁にはギザギザがあります。 イロハモミジよりは少し大き目で、 葉先の数は多めで細長く伸びないので丸みを感じさせます。 いわゆるハウチワカエデのミニ版ですが、 葉の長さの2/3以上と長い柄を持ちます。

  • 秋の紅葉が鮮やかで美しい
    写真 / 2023.11.5 栃木県那須町 MayaN

  • 天狗のうちわのような形の葉。 柄が長めが葉によって長短がある
    写真 / 2023.11.5 栃木県那須町 MayaN

  • 対生。 若い葉と柄には毛が生えている
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

初夏、 淡い黄色の雄花と両性花が混じって咲きます。 白い綿毛があり、 他のカエデとの見分けるポイントになります。

  • ハウチワカエデは赤紫色で全然違う
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

夏から秋にかけて、 ブーメランのような2つの実がくっ付いて実ります。

幹・枝

灰色っぽい茶色の幹肌で、 老木になってくると樹皮は浅く縦にさます。
ハウチワカエデと違い一年目の枝には白い綿毛があります。

冬芽・葉痕

赤い冬芽が2個付きます。 外から見える芽鱗(がりん・冬芽をつつんでいる鱗状のもの)は4枚で、 付け根に茶色の毛があります。

  • 冬芽からは綿毛で白くなった若葉が出てくる
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

人との関わり

ハウチワカエデと同様に美しい紅葉が愛でられ、 庭木や盆栽として人気があります。

名前の由来

葉っぱがハウチワカエデと似ていますが、 小さめであることに由ります。

関わりが深い生き物

花にはいろいろなカミキリムシがやって来ます。 新芽が芽吹く頃、 モミジニタイケアブラムシが活動を始めます。

見られる場所