コケシノブ科コケシノブ属のことで、 岩や幹にたくさんの葉で覆うようにして群生します。 成長が遅く、 小さくてコケのようですが、 維管束をもつれっきとしたシダ。 湿った場所を好み、 透き通った葉が美しく、 テラリウムなどでの栽培も人気になりつつあります。 なお、 より園芸シダで有名なシノブとは、 分類的に大きく異なっています。
一般的に共通する特徴として、 葉はツヤがあり、 包膜は二枚貝状の形をしています。 また、 根茎は針金状で細く、 そこにつく毛は抜け落ちやすいです。 特に身近なのは、 鋸歯が特徴のコウヤコケシノブ、 次点でサイズが大きめのホソバコケシノブ。 本ページの「コケシノブ」は比較的涼しい山地を好みますが、 全国的にそこまで多いわけではありません。
コケシノブ科で他によく見られる属として、 アオホラゴケ属とハイホラゴケ属があります。 いずれも包膜の基部がコップ状になり、 根茎が黒っぽい毛で覆われるところで、 コケシノブ属の種類と区別できます。
コケシノブ
二枚貝をつけるコケみたいなシダ
特徴
涼しい山地で、 幹などに群生する小さなシダ。 葉は平たくてツヤがあり、 フチにギザギザ状の鋸歯がありません。 数回枝分かれした羽片は、 30~45度くらいの急な角度で葉軸につきます。 二枚貝状の包膜に覆われた胞子のう群を裂片先につけ、 根茎は毛がほとんどなくて針金のように細いです。
葉の長さ : 3~7cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 山地の樹幹や岩場
分布 : 北海道、 本州、 四国、 九州、 朝鮮、 極東ロシア、 北米北部
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
