津久井湖城山公園

ススキ

尾花と呼ばれる秋の七草

  • 1個体は多数の茎を出し大きな株になる。
    写真 / htanaka

  • 花穂を動物の尾に見立て、 尾花(おばな)と呼ばれる。 群生する花穂は秋の風景。
    写真 / htanaka

  • ススキの花。 1本の花穂に多数の花が咲く。 黄色いのは雄しべの葯で花粉を出している。 白いのは雌しべの柱頭。 風で花粉がとばされて受粉する。
    写真 / I. Watanabe

  • 葯が茶色くなって、 実が大きくなってきた。
    写真 / htanaka

  • 穂には長いノギがある。 近縁のオギにはノギがないことで見分けられる。
    写真 / htanaka

  • 左 : ススキ 右 : オギ
    オギの方が穂が白っぽくてふわふわしている。 ススキはやや黄色っぽい。
    写真 / htanaka

  • 葉の縁はガラス質で、 鋭くとがっていて、 うっかりさわると指が切れる。
    写真 / I. Watanabe

  • 一面のススキ草原。 冬場に火を入れることで茅場として維持される。
    写真 / htanaka

  • 大室山ではススキ草原の景観が観光スポットとなっている。 毎年2月に観光行事として山焼きが行われる。
    写真 / htanaka

特徴

古くから尾花と呼ばれた秋の七草のひとつです。 かつては茅(かや)として屋根の材料や家畜の餌に利用され、 ススキ草原は茅場と呼ばれました。 人の暮らしを助けた一面のススキ草原は、 日本の里山を代表する秋の風景でした。
 
タイプ : 多年草
大きさ : 高さは100~200cm 
花の時期 : 8月~10月
生える場所 : 平地、 山地、 陽地に普通
分布 : 日本全土、 朝鮮半島、 中国

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

カバキコマチグモに注意

折りたたまれた葉を開いてみようとすると、 子育てを邪魔されたと思ったクモが出てきて、 刺すことがあります。 このクモはカバキコマチグモと言い、 猛毒を持っているので、 絶対に葉を開かないようにしましょう。

  • 葉が三角形に折りたたまれている。
    写真 / 札幌市保健所

  • カバキコマチグモが中で子育て中
    写真 / 札幌市保健所

ススキの根元を観察しよう

夏~秋に、 ピンクの花が見られることがあります。 これはナンバンギセルの花ですが、 葉はありません。 自分で栄養をつくらず、 イネ科植物の根に寄生して生きています。 運がよければ、 ススキの根元で見つけることができます。

  • ススキに寄生して、 根元で花を咲かせることが多い。
    写真 / Akiyama

注意点

葉で手を切らないよう注意が必要です。

執筆協力 : 田中ひとみ、 渡邉勲

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