ヌカイタチシダ

包膜がないヌカちゃん

  • 低山の斜面などに生える。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 葉形や質感はやや個体差がある。
    写真 / 2023.10 鹿児島県屋久島 S.Ikeda

  • 根茎を斜上させて葉を出す。
    若葉は紅色できれい。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 葉先。
    やや急に細くなる。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 羽片。
    表面は緑色でツヤがあまりない。 質はヌカイタチシダモドキヌカイタチシダマガイよりも薄いので、 ぱっと見だけでも本種と予測がつく。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 羽片は葉軸に対して直角につき、 基部にはっきりとした柄がない。 よく途中でカーブする。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 最下羽片。
    中央一番下に注目すると…
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 最下羽片の葉軸に接する下向き小羽片は、 となりの小羽片より長いこともあれば、 小さいこともある。
    似たオワセベニシダはふつう長くて八の字になり、 ヌカイタチシダモドキヌカイタチシダマガイは小さい。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 葉裏。
    胞子のう群を下部や羽片基部からつける。
    若いものは黄色っぽくて大きく、 よく目立つ。
    これが糠星に例えられたのかもしれない。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 胞子のう群は円形で、 フチと脈の中間につく。
    包膜がないのは本種最大の特徴。
    似たヌカ~系のシダはほとんど包膜がある。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 葉柄基部。
    濃い茶色の鱗片が多い。
    写真 / 2023.10 鹿児島県屋久島 S.Ikeda

  • 葉軸。
    茶色っぽい鱗片がごくまばら。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

  • 羽軸。
    鱗片基部が袋状にふくらむ。
    写真 / 2024.7 三重県 S.Ikeda

特徴

暖かい地域に生えるシダ。 ヌカイタチシダ類はいくつかの種類(ヌカイタチシダモドキヌカイタチシダマガイなど)があり、 柄のない羽片を葉軸から直角カーブさせることが共通しています。 その中でも本種の胞子のう群を葉の下からつけ、 包膜がない特徴は唯一無二で見分けやすいです。 名前の糠(ぬか)の意味はあまりよくわかっていませんが、 葉裏の多数の円形の胞子のう群が糠星(ぬかぼし : 夜空にたくさん散らばる星)に例えられたと考えられます。
 
葉の長さ : 40~80cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 低山の斜面など
分布 : 本州(埼玉以西)、 四国、 九州、 屋久島、 奄美大島、 中国

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。

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