ちょっと難しい分類の話です。
オワセベニシダと同じような場所では、 ヌカイタチシダマガイやアツギノヌカイタチシダマガイというシダもしばしば見られます。
近年の遺伝子の研究から、 この3種(+ヌカイタチシダモドキやタヌキシダ)がはっきり区別できず、 オワセベニシダ1種にまとめるとする考えがあります。 実際に混生地ではいずれかとの中間的な見た目の株が見られることがあります。 ちなみに、 3種はいずれも無配生殖(むはいせいしょく)という受精をしない変わった方法で増えるため、 ふつう雑種ができません。
ただ、 このマガイ2種は典型的なものの場合、 ①葉の中央一番下の小羽片2つが短めで、 ②包膜は全体が白色なことなどでオワセベニシダ(狭義)と区別することができるため、 ここではこれまで通り分けて紹介しています。
オワセベニシダ
八の字と紅色の包膜