クモノスシダ

糸状に伸びる葉はクモのネットの如し

  • 石灰岩地に多い。
    それ以外の岩にも生える。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 子どもの株。
    小さくてかわいい。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 根茎を短く直立させて葉を出す。
    周辺には子どもの株も多い。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 胞子を飛ばす胞子葉。
    細長い。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 葉裏。
    胞子のう群は線のように細い。
    長さは不揃い。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 胞子をつけない栄養葉。
    丸みがあって水滴のような形。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 葉先は長く伸びて糸のよう。
    先端に注目。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 葉先に無性芽をつける。
    これが新たな株として成長する。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

  • 葉柄基部。
    黒っぽい鱗片をつける。
    写真 / 2023.11.18 東京都八王子市 S.Ikeda

特徴

四方八方から糸のように長く伸びた葉を出す、 クモの巣のようなシダ。 葉先に自分のクローン(無性芽)をつけて数を増やします。 見た目はあまり似ていませんがトラノオシダコバノヒノキシダクロガネシダなどに近い仲間で、 これらと雑種も作ります。
 
葉の長さ : 5~15cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 石灰岩地の斜面など
分布 : 日本(北海道, 本州, 四国, 九州), 朝鮮, 中国, ロシア

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

「歩く」シダ

クモノスシダは英名で「Asian Walking Fern」、 直訳してアジアの歩くシダといいます。 北米産の近縁種はそのまま「Walking Fern」。 葉先から新しい株、 その葉先からまた新しい株というように次々に生える姿を歩くことに例えたのでしょうか。
 
このように生き物の名前は国や地域によって例えが違うことも多く、 人々の感性の違いを感じることができます。