幹は株立ちとなり、 枝は上を向いて伸びて行きます。
まるで箒のような樹形です。
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特徴
中国原産のシナミザクラと日本原産のコヒガンから生まれた園芸品種です。 早春の関東ではお彼岸の前に小ぶりの花をたくさん付けて見栄えが良いので、 切り枝としてお花屋さんで売られています。
枝に小さな根がたくさん出るときがあります。 枝を切って土に挿すと良く根付きます。
以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
ソメイヨシノより小ぶりでギザギザが目立ちます。
表面は光沢があり葉脈が凹みます。
花
春、 葉が出る前に花が咲きます。 小ぶりの花がたくさん咲くので花で枝が隠れるほどです。 淡い桜色の花には良い香りがします。
実
晩春に丸くて赤いサクランボが実ります。
幹・枝
幹には横筋があり、 グレーがかっています。
枝は褐色で光沢があります。
冬芽・葉痕
ソメイヨシノより小さく、 毛が無くて赤茶色で光沢があります。 葉痕にはほっこりした感じのお顔があります。
人との関わり
トウカイザクラの親であるシナミザクラは実が食用になり、 中国原産です。 もう一つの親のコヒガンはエドヒガンとマメザクラという日本の野生種の交雑種です。 そのため、 トウカイザクラは中国産と日本産の交雑からできた品種といえます。
その他の情報
切枝用に栽培される啓翁桜(ケイオウザクラ)の実生から選別された品種のため、 ケイオウザクラとも呼ばれます。
体験・遊び
枝に虫が入りやすい木で、 虫が空けた穴からはヤニがよく出ます。 ヤニは透明で乾くと硬くなりますが、 雨(水)に濡れると柔らかくなります。 乾いたヤニを取って水に漬け、 柔らかくなる様子を観察してみましょう。
関わりが深い生き物
花にはメジロやヒヨドリなどが蜜を吸いにやって来ます。 実も野鳥たちのごちそうになります。
見られる場所
執筆協力 : 石井誠治