ハリガネワラビ

葉柄が硬くて針金みたい

  • 低地から山地の林内に多い。
    明るい林縁に生えることもある。
    写真 / 2023.5.14 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 根茎を短くはって葉を出す。
    写真 / 2022.7.18 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 葉は光沢がなくてやわらかい。
    羽片は深く切れ込み、 裂片の先は丸め。
    写真 / 2023.5.14 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 葉軸に接する上の裂片はあまり飛び出ない。
    写真 / 2022.7.18 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 最下羽片は合わせて八の字に見えて目立つ。
    最下羽片の基部は縮まる。
    写真 / 2022.7.18 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 葉裏。 胞子のう群は大きい。
    裂片の先の部分にはつかない。
    写真 / 2022.7.18 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 包膜には毛が多い。 ただし変異も大きい。
    胞子は表面が膜状に隆起する。
    写真 / 2022.7.6 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 葉脈は葉のフチに達する。
    写真 / 2022.7.18 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 葉柄は黒っぽくて硬い。
    写真 / 2022.7.18 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 葉柄基部はより黒っぽい。
    写真 / 2022.7.18 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 若葉は渦巻き。
    写真 / 2022.4.20 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 若葉の柄は緑っぽい。
    抜け落ちる前の茶色の鱗片が残っている。
    写真 / 2022.10.11 千葉市若葉区 S.Ikeda

  • 1枚の葉。
    葉柄は硬いが、 葉はやわらかい。
    写真 / S.Ikeda

特徴

身近な緑地にもよく見られるシダです。 葉柄が硬めで針金に例えられました。 一方で、 葉はやわらかいので触ると心地よいです。
 
大きさ : およそ40cmくらい
観察の時期 : 春~秋(夏緑性)
生育場所 : 低山の林内や林縁
分布 : 日本(北海道, 本州, 四国, 九州, 屋久島, 種子島), 朝鮮, 中国

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

似た仲間との見分け方

イワハリガネワラビがよく似ています。 身近で近縁のヤワラシダやハシゴシダも初心者には混同されがちです。
 
●イワハリガネワラビは①山地に多く、 ②胞子に細かい突起があり、 ③包膜に毛がほとんどなく、 ④葉柄は緑色っぽいことなどが特徴です。 基本的には胞子まで調べる必要があります。
 
ヤワラシダは①より小さめで、 ②葉先が細く伸びることが多く、 ③胞子のう群は裂片の先までフチと脈の中間につき、 ④葉脈はフチに達しません。
 
ハシゴシダは①暖地で常緑性で、 ②葉軸に近接する上の裂片は飛び出て、 ③最下羽片は八の字が目立たなくて基部はあまり縮まず、 ④胞子のう群は裂片の先までフチ寄りにつきます。