ナナバケシダ

葉形が七化け?な熱帯のシダ

  • 林内に生える。
    これは光合成のみする栄養葉。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 根茎を斜上させて葉を出す。
    写真 / 2022.6 沖縄県石垣島 S.Ikeda

  • 葉先。
    1つの頂羽片状になる。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 羽片。
    革っぽくてやわらかい。
    基部にはよく斑がつき、 葉状のふくらみ(翼)とつながって柄がない。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 最下羽片。
    基部近くの下側に大きな裂片が1つ伸びる。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 胞子葉。
    表面に胞子のうのついている部分が浮き出る。
    右隣の栄養葉より、 大きく細めでスリム。
    写真 / 2022.6 沖縄県石垣島 S.Ikeda

  • 胞子葉の裏。
    全体に胞子のう群がびっしり。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 胞子のう群は円形。
    若い時の包膜はC形になる。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 葉柄。
    茶色っぽい鱗片が多くつく。
    両側に広い翼がある。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 葉軸。
    鱗片はほとんどつかない。
    翼はより広くなり、 羽片とつながる。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 新芽。
    なんだかいかつい感じがする。
    写真 / 2025.2 沖縄県西表島 S.Ikeda

  • 平面写真。
    胞子葉の方が長くてすき間が広い。
    写真 / S.Ikeda

特徴

日本では亜熱帯の琉球にのみ見られるナナバケシダ科の代表的なシダ。 のっぺりした大きな葉が目を引き、 軸部分に広い葉状のふくらみがつきます。 胞子を飛ばす葉はよりスリムな形で、 裏に円形の胞子のう群をびっしりつけます。
 
葉の長さ : 60~120cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 低山の湿った林内や林縁
分布 : 琉球(徳之島以南)、 台湾、 中国南部、 インド、 東南アジアなど

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

あんまり七化けじゃない

本種は葉形に変化が富むという意味で「七化けシダ」と名付けられました。
 
ただ実際には、 そこまで七変化ではなかったりします。 成長した葉では、 栄養葉と胞子葉で多少違いはあれど、 大体同じ切れ込み方をしています。 幼株の葉はシンプルな形で切れ込みがありませんが、 小さい時に切れ込みが浅かったり無かったりするのは他のシダでも同じであり、 本種だけを七化けと表現するのは誇張しすぎな感じがします。

  • ナナバケシダの幼株の葉。
    この時は切れ込みがなく、 シンプル。
    株の成長に従い、 切れ込んだ葉を出すようになる。
    写真 / 2025.2 沖縄県石垣島 S.Ikeda

ナナバケシダ科のシダ

日本のナナバケシダ科は全て琉球に自生しています。
 
代表種であるナナバケシダの他にハルランシダ、 コモチナナバケシダ、 カワリウスバシダミカワリシダ、 カレンコウアミシダ、 ウスバシダ、 ナガバウスバシダ、 ワラビツナギが見られます。