この仲間は花のように見える胞子を飛ばす胞子葉(ほうしよう)と、光合成のみする栄養葉(えいようよう)が共通の柄から分かれている姿が独特です。似たハナヤスリの仲間は葉が切れ込みません。
日本の種では大きく3つ、夏に葉を出して栄養葉の柄がないナツノハナワラビの仲間、高山に多いヒメハナワラビの仲間、低地に多くて冬または一年中葉を出すオオハナワラビの仲間に分けられることが多いですが、現在も分類ははっきりとわかっていません。
オオハナワラビ
花が咲いているような姿のシダ
特徴
最も普通に見られるハナワラビの仲間のシダ。花が咲いているような姿が特徴で、冬が近づいてくると葉を出します。似たフユノハナワラビなどとは、栄養葉が平面的で、フチのギザギザ(鋸歯)が鋭いことなどで見分けられます。
高さ:30cmほど
観察の時期:秋~春(冬緑性)
生える場所:低山の林内
分布:日本(本州, 四国, 九州), 朝鮮, 中国
※正確な種の判定は、形態を細部まで見る必要があります。