オオハナワラビ

花(はな)が咲い(さい)ているような姿(すがた)のシダ

低地(ていち)の林内(りんない)に多い(おおい)。
秋(あき)から春(はる)にかけて見(み)られる冬(ふゆ)緑(みどり)性(せい)。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
胞子(ほうし)葉(は)と栄養(えいよう)葉(は)が共通(きょうつう)の柄(え)から分かれる(わかれる)。
栄養(えいよう)葉(は)の柄(え)はあまり長く(ながく)ない。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
栄養(えいよう)葉(は)。
似(に)た種(しゅ)とくらべて平面(へいめん)的(てき)につける。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
栄養(えいよう)葉(は)の拡大(かくだい)。
粗い(あらい)鋸歯(きょし)が目立つ(めだつ)。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
栄養(えいよう)葉(は)の裏面(りめん)。
毛(け)はほとんどない。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
胞子(ほうし)葉(は)。
軽く(かるく)叩く(たたく)と胞子(ほうし)が飛ぶ(とぶ)。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
分かれ(わかれ)ている部分(ぶぶん)の拡大(かくだい)。
下(した)の共通(きょうつう)の柄(え)は担葉体(たい)(たんようたい)という。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
たくさん集まっ(あつまっ)て生え(はえ)ていることも。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
未熟(みじゅく)であったり、胞子(ほうし)葉(は)が出(で)て枯れ(かれ)た後(のち)だと栄養(えいよう)葉(は)のみになる。この姿(すがた)もよく見る(みる)。
写真(しゃしん) / S.Ikeda
新芽(しんめ)。
２つ同時に(どうじに)出(で)ている。
写真(しゃしん) / S.Ikeda

特徴(とくちょう)

最も(もっとも)普通(ふつう)に見(み)られるハナワラビの仲間(なかま)のシダ。花(はな)が咲い(さい)ているような姿(すがた)が特徴(とくちょう)で、冬(ふゆ)が近づい(ちかづい)てくると葉(は)を出し(だし)ます。似(に)たフユノハナワラビなどとは、栄養(えいよう)葉(は)が平面(へいめん)的(てき)で、フチのギザギザ(鋸歯(きょし))が鋭い(するどい)ことなどで見分け(みわけ)られます。
　
高(たか)さ : 30cmほど
観察(かんさつ)の時期(じき) : 秋(あき)～春(はる)(冬(ふゆ)緑(みどり)性(せい))
生える(はえる)場所(ばしょ) : 低(てい)山(やま)の林内(りんない)
分布(ぶんぷ) : 日本(にっぽん)(本州(ほんしゅう), 四国(しこく), 九州(きゅうしゅう)), 朝鮮(ちょうせん), 中国(ちゅうごく)

※正確(せいかく)な種(しゅ)の判定(はんてい)は、形態(けいたい)を細部(さいぶ)まで見る(みる)必要(ひつよう)があります。

ハナワラビの仲間(なかま)

この仲間(なかま)は花(はな)のように見える(みえる)胞子(ほうし)を飛ばす(とばす)胞子(ほうし)葉(は)(ほうしよう)と、光合成(こうごうせい)のみする栄養(えいよう)葉(は)(えいようよう)が共通(きょうつう)の柄(え)から分かれ(わかれ)ている姿(すがた)が独特(どくとく)です。似(に)たハナヤスリの仲間(なかま)は葉(は)が切れ込み(きれこみ)ません。
　
日本(にっぽん)の種(たね)では大きく(おおきく)3つ、夏(なつ)に葉(は)を出し(だし)て栄養(えいよう)葉(は)の柄(え)がないナツノハナワラビの仲間(なかま)、高山(こうざん)に多い(おおい)ヒメハナワラビの仲間(なかま)、低地(ていち)に多く(おおく)て冬(ふゆ)または一(いち)年(ねん)中葉(ちゅうよう)を出す(だす)オオハナワラビの仲間(なかま)に分け(わけ)られることが多い(おおい)ですが、現在(げんざい)も分類(ぶんるい)ははっきりとわかっていません。