21世紀の森と広場

オオハナワラビ

花が咲いているような姿のシダ

  • 低地の林内に多い。
    秋から春にかけて見られる冬緑性。
    写真 / S.Ikeda

  • 胞子葉と栄養葉が共通の柄から分かれる。
    栄養葉の柄はあまり長くない。
    写真 / S.Ikeda

  • 栄養葉。
    似た種とくらべて平面的につける。
    写真 / S.Ikeda

  • 栄養葉の拡大。
    粗い鋸歯が目立つ。
    写真 / S.Ikeda

  • 栄養葉の裏面。
    毛はほとんどない。
    写真 / S.Ikeda

  • 胞子葉。
    軽く叩くと胞子が飛ぶ。
    写真 / S.Ikeda

  • 分かれている部分の拡大。
    下の共通の柄は担葉体(たんようたい)という。
    写真 / S.Ikeda

  • たくさん集まって生えていることも。
    写真 / S.Ikeda

  • 未熟であったり、 胞子葉が出て枯れた後だと栄養葉のみになる。 この姿もよく見る。
    写真 / S.Ikeda

  • 新芽。
    2つ同時に出ている。
    写真 / S.Ikeda

特徴

最も普通に見られるハナワラビの仲間のシダ。 花が咲いているような姿が特徴で、 冬が近づいてくると葉を出します。 似たフユノハナワラビなどとは、 栄養葉が平面的で、 フチのギザギザ(鋸歯)が鋭いことなどで見分けられます。
 
高さ : 30cmほど
観察の時期 : 秋~春(冬緑性)
生える場所 : 低山の林内
分布 : 日本(本州, 四国, 九州), 朝鮮, 中国

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

ハナワラビの仲間

この仲間は花のように見える胞子を飛ばす胞子葉(ほうしよう)と、 光合成のみする栄養葉(えいようよう)が共通の柄から分かれている姿が独特です。 似たハナヤスリの仲間は葉が切れ込みません。
 
日本の種では大きく3つ、 夏に葉を出して栄養葉の柄がないナツノハナワラビの仲間、 高山に多いヒメハナワラビの仲間、 低地に多くて冬または一年中葉を出すオオハナワラビの仲間に分けられることが多いですが、 現在も分類ははっきりとわかっていません。

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