サヤゴケ

鞘(さや)を観察してみよう!

  • とても身近なコケの1つ。
    塊になって生える。
    写真 / 2023.1.15 千葉県松戸市 S.Ikeda

  • 1つの茎。
    中央は成熟した蒴で、 蒴歯は赤っぽく目立つ。
    写真 / S.Ikeda

  • 蒴の拡大。
    蒴柄をサヤに例えられた雌苞葉が包む。
    写真 / S.Ikeda

  • 1枚の葉。
    長さ1.5~2.5mmほど。
    写真 / S.Ikeda

  • 中肋は葉先を突き出る。
    写真 / S.Ikeda

  • 葉身細胞は10㎛ほどで丸みがある。
    写真 / S.Ikeda

特徴

都市部でもサクラやケヤキの幹などでごく普通に見られるコケ。 蒴(さく)の柄がサヤ状の雌苞葉(しほうよう)で包まれていることが大きな特徴です。 ルーペの方がわかりやすいですが肉眼でもわかるので、 じっくり観察してみよう!
 
大きさ : 高さ1cmほど
観察の時期 : 一年中
生える場所 : 木の幹など
分布 : 本州~九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

似た仲間との見分け方

同じく幹に生える身近なコケでは
ヒナノハイゴケは蒴柄が短く、 サヤ状の雌苞葉はない。 葉先が細くて透明。
タチヒダゴケは蒴柄が短く、 サヤ状の雌苞葉はない。 蒴がより大きめ。

おもしろトピック

本種やヒナノハイゴケなどは都市部でもたくさん見られることから“アーバンモス”といわれることがあります。
 
木の幹は地表よりも空気の影響を受けやすく、 そこに生えるコケは大気汚染の指標にもなります。
たくさんの種類のコケが幹についていた場合、 その地域は空気がきれいだと自慢できるかも。