イヌケホシダは本来であれば亜熱帯域などに分布しますが、 近年では西日本の市街地でごく普通に見られるようになったほか、 東京、 千葉、 神奈川、 群馬などの東日本の都市でも見られるようになりました。 これらは栽培株から逃げ出したものであると考えられています。
元々ホシダの仲間の多くは人家近くなどの明るい場所を好んで生えます。 さらに近年では地球温暖化のほかヒートアイランド現象によって都市部は年中暖かく、 このような環境はイヌケホシダの好みとマッチしています。 加えてこのシダは一年中胞子をまく性質をもつことから、 人間世界に偶然にもうまく馴染むことができたシダといえるかもしれません。
イヌケホシダ
都市で増えつつあるシダ