イヌケホシダ

都市(とし)増え(ふえ)つつあるシダ

  • 水路(すいろ)沿い(ぞい)(いし)すき間(すきま)生え(はえ)ている。
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • 小さめ(ちいさめ)()
    写真(しゃしん) / 2023.6.18 東京(とうきょう)()(みなと)() S.Ikeda

  • 根茎(こんけい)短く(みじかく)(はす)(じょう)させて()出す(だす)
    ホシダ違っ(ちがっ)てあまり群生(ぐんせい)しない。
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • ()(さき)はだんだん細く(ほそく)なることが多い(おおい)
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • ()表面(ひょうめん)には()がある。
    裂片(さき)ホシダほど尖ら(とがら)ない。
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • 胞子(ほうし)のう(ぐん)はフチと(みゃく)中間(ちゅうかん)につく。
    (つつみ)(まく)はCの(かたち)()多い(おおい)
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • 葉柄(ようへい)
    茶色(ちゃいろ)っぽい鱗片(りんぺん)がある。
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • ()(じく)
    短い(みじかい)()多い(おおい)
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • 新芽(しんめ)にも短い(みじかい)()多い(おおい)
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • (みぎ)()にイヌケホシダ、 左上(ひだりうえ)ホシダ
    このほかにもホウライシダイヌワラビ、 ケヤキ(よう)()、 ヒナタイノコズチ、 ペラペラヨメナなどが混じっ(まじっ)ている。
    写真(しゃしん) / 2023.7.15 千葉(ちば)(けん)松戸(まつど)() S.Ikeda

  • 1(まい)()
    (した)(はね)(へん)短め(みじかめ)のことが多い(おおい)が、 この()はあまり縮ん(ちぢん)でいない。
    写真(しゃしん) / S.Ikeda

特徴(とくちょう)

暖かい(あたたかい)地域(ちいき)道ばた(みちばた)などに生える(はえる)シダです。 ホシダ()ていますが、 ()(さき)はだんだんと細く(ほそく)なり、 (つつみ)(まく)には()多く(おおく)根茎(こんけい)短い(みじかい)のであまり群生(ぐんせい)しません。 ケホシダにも()ていますが、 ()(はば)はやや狭め(せばめ)で、 ()下部(かぶ)はだんだんと縮まっ(ちぢまっ)ていくことが多く(おおく)、 ケホシダほど()多く(おおく)ないです。 名前(なまえ)はケホシダっぽいけど別種(べっしゅ)であることにちなみます。
 
()(なが)さ : 60cmくらい
観察(かんさつ)時期(じき) : 一年中(いちねんじゅう)(常緑(じょうりょく)(せい))
生える(はえる)場所(ばしょ) : 低地(ていち)道ばた(みちばた)水路(すいろ)沿い(ぞい)
分布(ぶんぷ) : 日本(にっぽん)(本州(ほんしゅう)(関東(かんとう)以西(いせい)), 四国(しこく), 九州(きゅうしゅう), 琉球(りゅうきゅう)), 世界(せかい)熱帯(ねったい)広域(こういき)

正確(せいかく)(しゅ)判定(はんてい)は、 形態(けいたい)細部(さいぶ)まで見る(みる)必要(ひつよう)があります。 ​

都市(とし)分布(ぶんぷ)拡大(かくだい)

イヌケホシダは本来(ほんらい)であれば亜熱帯(あねったい)(いき)などに分布(ぶんぷ)しますが、 近年(きんねん)では東京(とうきょう)千葉(ちば)神奈川(かながわ)などの東日本(ひがしにっぽん)都市(とし)でも()られるようになりました。 これらは栽培(さいばい)(かぶ)から逃げ出し(にげだし)たものであると考え(かんがえ)られています。
 
元々(もともと)ホシダの仲間(なかま)多く(おおく)人家(じんか)近く(ちかく)などの明るい(あかるい)場所(ばしょ)好ん(このん)生え(はえ)ます。 さらに近年(きんねん)では地球(ちきゅう)温暖(おんだん)()のほかヒートアイランド現象(げんしょう)によって都市(とし)()年中(ねんじゅう)暖かく(あたたかく)、 このような環境(かんきょう)はイヌケホシダの好み(このみ)とマッチしています。 加え(くわえ)てこのシダは一年中(いちねんじゅう)胞子(ほうし)をまく性質(せいしつ)をもつことから、 人間(にんげん)世界(せかい)偶然(ぐうぜん)にもうまく馴染む(なじむ)ことができたシダといえるかもしれません。