イッポンワラビの新芽は山菜になり、 東北地方を中心に古くから親しまれてきました。 山菜名で赤コゴミやアブラコゴミ、 一本コゴミなどと呼ばれています。
ちなみに赤コゴミは、 キヨタキシダの新芽と紹介されることも多いですが、 ほとんどの場合これは誤りであり、 イッポンワラビの新芽であると考えられます(詳しくはキヨタキシダのリンク先にて)。 単にコゴミ、 もしくは青コゴミという場合はクサソテツのことを指します。
イッポンワラビ
山菜として一本いただきます!
特徴
涼しい山地に生える、 やわらかくてみずみずしいシダ。 シケチシダに近縁で、 表の葉軸上に肉質の突起がある、 胞子のう群に包膜がないなど共通の特徴をいくつかもっています。 本種は葉形が三角形に近く、 羽片の切れ込みがより深く、 胞子のう群が円形または楕円形になります。 一本ワラビという変わった名前は埼玉県の方言に由来しているのだとか。
葉の長さ : 40~80cm
観察の時期 : 春~秋(夏緑性)
生える場所 : 山地の湿った林内や林縁
分布 : 北海道、 本州(広島以東)、 朝鮮、 中国北部、 極東ロシア
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
