日本産種ではシケチシダ、 ハコネシケチシダ、 イッポンワラビ、 ナンゴクシケチシダ、 ホソバシケチシダを含むシダのこと。
これらはいずれも表の葉軸の分枝点に肉質の小さな突起があること、 胞子のう群に包膜がないことなど共通した特徴を持っていることから、 シケチシダ属として独立させる考えもありました。 現在は大きく区別できないとして、 メシダ属(ヤマイヌワラビやサトメシダ、 ヘビノネゴザなどあり)に含められることが多いです。 ちなみに名前が似たシケシダはシケシダ属なので、 シケチシダと属が異なります。
シケチシダ
湿気た山地に多いシダ
特徴
湿気地を好む、 やわらかくてみずみずしいシダ。 羽片は独特なU字形に深く切れ込み、 葉裏の胞子のう群は楕円形または線のように細いです。 より身近なシケシダと名前や外見が少し似ていますが、 胞子のう群に包膜がない、 表の葉軸に肉質の突起があるといったシダ全体で見ても変わった特徴をもっています。
葉の長さ : 40~80cm
観察の時期 : 春~秋(夏緑性)
生える場所 : 山地の湿った林内や林縁
分布 : 本州、 四国、 九州、 屋久島、 済州島、 台湾、 中国、 ベトナム、 南アジア
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。
