筑波実験植物園

クヌギカメムシ

晩秋にお弁当つきの卵を産むカメムシ

  • 全身ほぼ緑色。
    写真 / MasakoT

  • スマートで平べったい。
    写真 / MasakoT

  • 産卵中のメス。
    冬が近づくと触角とあしは赤っぽくなる。
    写真 / MasakoT

  • 大きなお腹のメスが、 クヌギの幹の溝に卵を産みつけている。
    写真 / MasakoT

  • 右下のメスは産卵中。 左上はオス。
    写真 / MasakoT

  • ゼリー状の粘液に包まれた卵。
    白い毛のようなものは呼吸管。
    写真 / MasakoT

  • 卵が孵化。 1齢幼虫。
    写真 / MasakoT

  • 1齢幼虫と2齢幼虫。
    写真 / MasakoT

  • 幼虫。
    写真 / MasakoT

  • 幼虫。
    写真 / MasakoT

特徴

クヌギなどで見られるカメムシで、 気門(呼吸のため空気を体の中に取り入れる穴)が黒いのが特徴。 晩秋、 木の幹にひも状の卵のかたまりを産みつけます。 夏の頃は全身ほぼ緑色ですが、 冬が近づくと触角とあしが赤っぽくなります。
 
大きさ : 体長12~14mm
食べ物 : クヌギ、 コナラ、 カシワなどの葉
成虫が見られる時期 : 6~12月
分布 : 本州、 四国、 九州

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

似た仲間との見分け方

似ているカメムシにヘラクヌギカメムシ、 サジクヌギカメムシがいます。
ヘラクヌギカメムシとサジクヌギカメムシは気門が黒くありません。 ヘラクヌギカメムシのオスの腹端はへら状、 サジクヌギカメムシのオスの腹端はさじ状(スプーン状)になっています。
クヌギカメムシの気門は黒いです。

  • クヌギカメムシは気門が黒い。

クヌギカメムシの卵

クヌギカメムシ類の卵はゼリーで覆われています。 冬にふ化する幼虫は、 3齢になるまでゼリーを食べて育ちます。 ゼリーには3齢まで育つ栄養分と、 幼虫の成長に必要な共生細菌が含まれています。 白い毛のようなものは呼吸菅です。

  • ひも状の卵のかたまり

見られる木

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