メダケ

すらりとした女性らしい”ササ”

特徴

名に「タケ」と付きますが、 筍を包んでいた皮が取れずに腐るまで付いているのでササの仲間に分類されます。 すらりと細くのびる樹形、 細くてなよっと曲がる葉が特徴です。 しなやかに曲がる稈(木の幹にあたる部分)は、 釣り竿としてとして使われます。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

樹形

ササの仲間の中では背が高く4mほどまで大きくなります。 すらりとした稈をたくさん出して群生します。

  • 地下茎で増える
    写真 / 2022.4.18 千葉県南房総市 MayaN

  • 関東地方南部の人里でよく見かけるササ
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

長さ20~25㎝ほどの葉っぱです。 葉鞘のふちは著しく斜上しています。

  • 葉身の途中で下に曲がる。 表も裏も毛は無い
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

  • 葉先は細く尾状になり尖る
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

  • 葉の付け根に肩毛(けんもう)が生えて葉鞘のふちは著しく斜上する
    写真 / 2024.10.10 東京都西東京市 ReikoS

タケやササの仲間は花と実がつく時期は数十年周期とも百年以上の周期ともいわれておりますが、 詳しいことは分っていません。 花が咲くと枯れてしまいます。

幹・枝

稈鞘(元々は筍を包んでいた皮)は剥がれずに鞘の約3分の2を覆います。 節はやや膨らみ、 一つの節から3本以上の枝が出ます。 太さ2~3㎝程度と他のササより太めの稈です。

  • 稈鞘は腐るまで稈について数年間永存することもある
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

  • 白っぽい稈鞘に模様は無く毛も無い
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

  • 節はやや膨らむ
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

人との関わり

稈に粘りがあり曲げやすいので籠、 簾、 団扇などの生活用具の材料として使用されます。

  • 粘りがあり、 よくしなる稈
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

名前の由来

男竹と呼ばれるマダケに対して、 すらりと細くのびる姿が女性的なので「女竹(メダケ、 オンナダケ)」と付いたといわれます。 筍が苦いので苦竹(ニガタケ)という別名もあります。

  • 女性的な印象が名の由来
    写真 / 2024.10.1 埼玉県さいたま市秋ヶ瀬公園 MayaN

その他の情報

メダケとアズマネザサは関東地方南部の人里で混在してよく見かけます。 中間的なものもあり識別が難しい場合もありますが、 ポイントは葉の下垂具合、 先端のとがり方、 葉鞘の上縁の傾斜の度合いの3つです。

  • 葉鞘の上縁の傾斜の比較

見られる場所