オオイタチシダ

八の字を探そう! 身近な幅広のイタチシダ

  • 低地の林内に多い。
    別名キンキイタチシダ。
    写真 / 2024.11 和歌山県 S.Ikeda

  • 個体変異が大きく、 この葉はややタテに長い。
    写真 / 2024.11 和歌山県 S.Ikeda

  • 根茎を斜上させて葉を出す。
    数枚だけ葉を出していることが多い。
    写真 / 2024.5 神奈川県 S.Ikeda

  • 葉先。
    やや急に細くなる。
    別種のヤマイタチシダはなだらかに細くなることが多い。
    写真 / 2024.11 和歌山県 S.Ikeda

  • 羽片。
    ヤマイタチシダよりも葉幅が広い。
    写真 / 2024.11 和歌山県 S.Ikeda

  • 最下羽片。
    中央一番下に注目しよう。
    写真 / 2024.11 和歌山県 S.Ikeda

  • 最下羽片の葉軸に接する下向きの2つの小羽片が長く、 八の字になる。 イタチシダ類共通の特徴。
    ベニシダ類はとても小さい。
    写真 / 2024.11 和歌山県 S.Ikeda

  • 小羽片。
    アツバタイプは厚くて葉のフチが内側に曲がる。
    先にはっきりとした鋸歯がある。
    ヤマイタチシダイワオオイタチシダは鋸歯がはっきりしないことが多い。
    写真 / 2023.6 千葉県 S.Ikeda

  • 葉裏。
    胞子のう群は円形で、 脈とフチの中間につく。
    写真 / 2024.5 神奈川県 S.Ikeda

  • 包膜はCの形。
    フチが波状で、 少し毛状突起がある。
    写真 / 2024.5 神奈川県 S.Ikeda

  • 葉柄。
    細くて黒っぽい鱗片が多い。
    たまに鱗片のフチが薄い色になる。
    写真 / 2023.6 千葉県 S.Ikeda

  • 葉軸。
    より細くて黒っぽい鱗片が多い。
    鱗片基部が広がるのはイタチシダ類共通の特徴。
    写真 / 2024.5 神奈川県 S.Ikeda

  • 羽軸。
    鱗片は基部が平面またはやや袋状。
    ヤマイタチシダはより袋状にふくらみ、 ナンカイイタチシダはより平面的な感じ。
    写真 / 2024.5 神奈川県 S.Ikeda

  • 新芽。
    くるくる巻きではない。
    写真 / 2024.4 神奈川県 S.Ikeda

  • 若葉。
    いずれのタイプに共通して黄土色っぽい。
    写真 / 2024.5 千葉県 S.Ikeda

  • 1枚の葉。
    ヤマイタチシダと区別できるいずれのタイプにも共通する特徴としては、 ①葉幅が広めなこと、 ②小羽片の先にはっきりとした鋸歯があること、 ③葉先がやや急に細くなること、 ④羽軸の鱗片基部は平面的なものが多いなどがある。
    写真 / S.Ikeda

特徴

都市公園でもよく見られる身近なシダ。 イタチシダ類は葉の中央一番下の切れ込み2本が八の字に伸びます。 その中でも本種は、 葉が厚くて革っぽく、 葉幅が広めで、 切れ込み先のフチにはっきりとしたギザギザ(鋸歯)があります。 葉柄にたくさんつく鱗片がイタチに例えられました。
 
葉の長さ : 30~90cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 低山の林縁や林内
分布 : 本州、 四国、 九州、 琉球(沖縄島以北)、 朝鮮、 中国

※正確な(しゅ)の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。 ​

様々なタイプ

オオイタチシダは見た目の違ういくつかのタイプがあることで知られています。
 
上のスライドは葉のフチが内側に巻くアツバオオイタチシダといわれるタイプです。 そのほかにも、 葉が黄緑色でツヤがないものはツヤナシオオイタチシダ、 葉が平面的でツヤのあるものはアオニオオイタチシダと呼ばれています。 以前までこの1つに含まれていたベニオオイタチシダは、 2018年に新種として独立しました。