ナンカイイタチシダは古くに別のシダとの交雑によって、 いくつかの種類を誕生させたといわれています。 例えば…
●オオイタチシダ : 本種とモトイタチシダの雑種起源で誕生
●ベニオオイタチシダ : 本種とモトイタチシダとハチジョウベニシダの雑種起源で誕生
●イワオオイタチシダ : 本種とモトイタチシダとイワイタチシダの雑種起源で誕生
●ヒメイタチシダ : 本種とモトイタチシダとミサキカグマの雑種起源で誕生
このようにイタチシダ類は複雑な誕生の仕方をしていることがわかっています。 まさにその実態は難解イタチシダといったところでしょうか!…すみません。
ナンカイイタチシダ
3本のヤリをもつ南海のイタチシダ
特徴
千葉県以西の太平洋沿いに多いシダ。 イタチシダの仲間は似た種類が多いですが、 本種は葉先と一番下の小羽片2本がヤリのように長くなります。 そのほか若い包膜に小さな突起があることや、 葉柄基部の鱗片は赤っぽいことが多いのも特徴です。 光沢はないタイプとあるタイプがあり、 葉色は個体差があります。
葉の長さ : 30~100cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 低山の林内
分布 : 日本(本州(千葉以西), 四国, 九州, 琉球(沖縄島以北)), 済州島, 台湾, 中国, ベトナム, フィリピン, インド
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。