身近な緑地ではヤマイタチシダなどのイタチシダ類のほか、 ベニシダやオオベニシダ、 トウゴクシダもごく普通に見られます。 いずれも分類的に近くて一見よく似ていますが、 はっきりと違う部分があります。
この仲間全般で注目するのは、 葉の中央一番下にある「最下羽片の葉軸に接する下向きの小羽片」。 イタチシダ類はこれが大きくて長く、 合わせて八の字に見えます。 対してベニシダは小さくて目立たず、 オオベニシダやトウゴクシダもあまり長くなりません。
ヤマイタチシダ
八の字を探そう!身近なタテ長のイタチシダ
特徴
都市公園でもよく見られるシダ。 同じく身近なオオイタチシダに似ていますが、 葉は暗い緑色をした長めの三角形で、 切れ込み先フチのギザギザ(鋸歯)が目立ちません。 葉柄につく多くの鱗片がイタチに例えられました。
葉の長さ : 30~90cm
観察の時期 : 一年中(常緑性)
生える場所 : 低山の林内
分布 : 北海道(渡島)、 本州、 四国、 九州、 朝鮮、 中国
※正確な種の判定は、 形態を細部まで見る必要があります。