モトイタチシダ

様々(さまざま)なイタチシダの(もと)となった

  • (てい)(やま)斜面(しゃめん)生える(はえる)
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • 新種(しんしゅ)とされるまではヤマイタチシダまたはオオイタチシダとされていた。
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • 根茎(こんけい)(はす)(じょう)させて()出す(だす)
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • ()表面(ひょうめん)濃い(こい)緑色(りょくしょく)
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • 最下(さいか)()(へん)()(じく)接する(せっする)(もと)(しょう)(はね)(へん)長く(ながく)合わせ(あわせ)(はち)()見える(みえる)
    ただ、 そこまで突出(とっしゅつ)して長く(ながく)はない。
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • (はね)(へん)の裂片。
    フチにヤマイタチシダより鋸歯(きょし)目立つ(めだつ)
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • (はね)(へん)(さき)
    ここも鋸歯(きょし)目立つ(めだつ)
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • ()(うら)
    (はね)(じく)鱗片(りんぺん)基部(きぶ)(ふくろ)(じょう)にふくらむ。
    胞子(ほうし)のう(ぐん)円形(えんけい)
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • (つつみ)(まく)はCの(かたち)
    フチに突起(とっき)はない。
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • 葉柄(ようへい)基部(きぶ)
    細く(ほそく)長い(ながい)鱗片(りんぺん)(みつ)にある。
    この(かぶ)鱗片(りんぺん)はやや(あか)色っぽく(いろっぽく)、 フチはややうすい茶色(ちゃいろ)をしている。 前者(ぜんしゃ)ナンカイイタチシダ後者(こうしゃ)ヒメイタチシダ見分け(みわけ)ポイントとしてよく挙げ(あげ)られているが、 これにより鱗片(りんぺん)(いろ)区別(くべつ)決定(けってい)()でないことを示し(しめし)ている。
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • 葉柄(ようへい)上部(じょうぶ)
    鱗片(りんぺん)基部(きぶ)平面(へいめん)(じょう)
    (ふくろ)(じょう)とする文献(ぶんけん)もある。
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • ()(じく)
    鱗片(りんぺん)基部(きぶ)少し(すこし)(ふくろ)(じょう)にふくらむ。
    写真(しゃしん) / 2023.10.22 鹿児島(かごしま)(けん)屋久島(やくしま) S.Ikeda

  • 1つの胞子(ほうし)のうを壊し(こわし)たもの。
    モトイタチシダは有性(ゆうせい)生殖(せいしょく)なので胞子(ほうし)(すう)は64()ヤマイタチシダ無配(むはい)生殖(せいしょく)という繁殖(はんしょく)方法(ほうほう)をとっているので1/2の32()となる。
    写真(しゃしん) / S.Ikeda

特徴(とくちょう)

2015(ねん)新種(しんしゅ)記載(きさい)された、 世界(せかい)屋久島(やくしま)にしか生え(はえ)ていないシダです。 日本(にっぽん)本土(ほんど)身近(みぢか)ヤマイタチシダ()ていますが、 切れ込み(きれこみ)のフチのギザギザ(鋸歯(きょし))は目立つ(めだつ)傾向(けいこう)があります。
 
()(なが)さ : 10~40cm
観察(かんさつ)時期(じき) : 一年中(いちねんじゅう)(常緑(じょうりょく)(せい))
生える(はえる)場所(ばしょ) : (てい)(やま)林内(りんない)斜面(しゃめん)
分布(ぶんぷ) : 日本(にっぽん)屋久島(やくしま)のみ

正確(せいかく)(しゅ)判定(はんてい)は、 形態(けいたい)細部(さいぶ)まで見る(みる)必要(ひつよう)があります。 ​

身近(みぢか)なイタチシダを誕生(たんじょう)させた

モトイタチシダは古く(ふるく)(べつ)のシダとの交雑(こうざつ)によって、 いくつかの種類(しゅるい)誕生(たんじょう)させたといわれています。 例えば(たとえば)
 
ヤマイタチシダ : (ほん)(たね)イワイタチシダ雑種(ざっしゅ)起源(きげん)誕生(たんじょう)
オオイタチシダ : (ほん)(たね)ナンカイイタチシダ雑種(ざっしゅ)起源(きげん)誕生(たんじょう)
リョウトウイタチシダ : (ほん)(たね)イワイタチシダミサキカグマ雑種(ざっしゅ)起源(きげん)誕生(たんじょう)
ヒメイタチシダ : (ほん)(たね)ナンカイイタチシダミサキカグマ雑種(ざっしゅ)起源(きげん)誕生(たんじょう)
 
(うえ)の4(しゅ)はいずれもモトイタチシダの遺伝子(いでんし)含ん(ふくん)でいるといわれています。 ヤマイタチシダとオオイタチシダは住宅(じゅうたく)()近く(ちかく)でもごく普通(ふつう)()られるシダであり、 どうして屋久島(やくしま)にだけモトイタチシダが生き残っ(いきのこっ)ているのか不思議(ふしぎ)なところです。