ヒメイタチシダは近年になって関東の山地に多いリョウトウイタチシダという種に一部分けられました。身近な種でいえば、ヒメイタチシダはオオイタチシダ寄り、リョウトウイタチシダはヤマイタチシダ寄りの見た目をしています。
これはどういうことかというと、遺伝子の研究から
●ヒメイタチシダ:オオイタチシダ(モトイタチシダ+ナンカイイタチシダ)+ミサキカグマ
●リョウトウイタチシダ:ヤマイタチシダ(モトイタチシダ+イワイタチシダ)+ミサキカグマ
の雑種起源で生まれたと考えられていることからきています。
ヒメイタチシダ
黄色っぽくて姫のような優しさ
特徴
西日本に多いシダ。全体的な見た目はオオイタチシダに似ています。本種の葉は黄色っぽくて切れ込みは互いに重なり合う感じにつきます。葉柄基部の鱗片はテカリが強い黒色で、フチがうすい色をしていることも特徴です。
葉の長さ:20~50cm
観察の時期:一年中(常緑性)
生える場所:低山の林縁や林内
分布:日本(本州(山形以南), 四国, 九州), 朝鮮, 中国
※正確な種の判定は、形態を細部まで見る必要があります。