小さい幼木も身近で目にしますが、 大木をよく目にします。
クワ
日本の近代化を支えた木
特徴
絹の原料となるマユをつくるカイコガは、 クワの葉を食べます。 そのためクワは日本全国に植えられました。
絹(=シルク)は光沢のある美しい布です。 1900年代前半、 日本の絹生産は世界第一位だった時期がありました。
今では絹は日本であまり作られなくなりましたが、 その名残りで身近な場所のあちこちに野生化したクワが生き続けています。
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以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。
樹形
葉
切れ込みのある葉とない葉があり、 色々な形をしています。
花
雄花と雌花が別々の木に咲くことが多いですが、 同じ木に両方咲くときもあります。
実
赤くなってから黒くなります。 黒くなったら食べ頃で甘くジューシーです。
同じ木でも実が熟す時期がバラバラです。 そのおかげで色んな動物や鳥が訪れ、 糞と一緒に色々な場所にクワの種を運ぶと考えられています。
幹・枝
赤味がかった茶色い樹皮です。 縦に筋が入り薄くはがれます。
冬芽・葉痕
冬芽は水滴型の淡い褐色〜褐色をしており、 その配色が地味に美しい。
その他の情報
絹の生産のため飼われたカイコの餌となされたクワには、 日本の在来種ヤマグワと中国からの移入種であるマグワの2種があります。 この2種の見た目でわかりやすい違いは以下の通りです。
■マグワ : 花柱がとても短く実から花柱の痕跡が突き出ない。 葉の切れ込みが少なめである。
■ヤマグワ : 花柱が長く実から花柱の痕跡が長く突き出る。 葉の切れ込みが多い。
関わりが深い生き物
幹に穴があき、 樹液がたれていたり、 木くずやフンがついていると、 カミキリムシがいます。
クワの葉を食べるのはカイコの祖先(野生種)と言われるクワコの幼虫などです。
甘いクワの実を食べに虫や鳥がやって来ます。
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