サクラ

日本中で春がきたことをつげる木

  • 木の自己紹介

    木の自己紹介

    0:00 / 0:00
  • 樹木クイズ
  • この木に会える場所

特徴

木全体に咲く花は日本全国の人に春の到来を教えてくれます。
ソメイヨシノやヤマザクラなどがよく植えられますが他にもたくさんの品種があります。

※ここで紹介する「サクラ」はサクラ属(Cerasus属)の野生種、 栽培品種全体になります。

樹形

よく植えられるソメイヨシノは、 ずんぐりとたくましい樹形をしています。
ソメイヨシノがたくさん植えられているので、 サクラというとそういった木を思い浮かべるかもしれませんが、 じつは種類によって様々な樹形の木があります。

  • ソメイヨシノ。 歌にもなっている隅田川の並木。 太い幹から太くて長い横枝をのばすたくましい樹形。 この樹形のおかげで花が近くで見やすい。
    写真 / 2018.3.29 東京都中央区 MayaN

  • ヤエベニシダレ。 細めの幹から枝垂れる枝をたくさんのばす姿が美しい
    写真 / 石井誠治

  • カスミザクラ。 すっと上にのびる樹形。 芽吹と同時に小さめの花が咲く様子が霞(かすみ)のようだということで名前がついた。
    写真 / 2023.5.3 栃木県那須町 MayaN

葉っぱは、 ギザギザがあります。 葉の付け根の葉柄に蜜を出す腺点があります。 この腺点から蜜を出して蟻を呼び、 自分の身を他の虫から守っていると考えられています。
秋には落葉します。

  • 鋸歯のある葉(形は種類や木によって異なります)
    写真 / 2022.4.25 千葉市若葉区 MayaN

  • 葉の付け根の葉柄には腺点がある
    写真 / 2020.10.1 千葉市美浜区 MayaN

  • 秋には紅葉して落葉する
    写真 / 2010.11.10 千葉市美浜区 MayaN

野生種は花びらは5枚ですが、 八重咲や半八重の品種の花には花びらはもっとたくさんあります。
種類によって花の色や形、 花弁の数、 花の数、 大きさはさまざまです。 また葉が出る前に花が咲く種類、 葉が出ると同時に花が咲く種類があります。
咲く時期も春だけではなく秋や冬に咲く種類もあります。

  • ソメイヨシノ : 葉が出る前に花がたくさん咲くので豪華。
    写真 / 2021.3.21 千葉市美浜区 MayaN

  • オオシマザクラ : 葉が出ると同時に大きめの花が咲く
    写真 / 2010.4.9 千葉県佐倉市 EijiI

  • カンヒザクラ : 早春に色の濃い花を下向きに咲かせる
    写真 / 2022.3.17 東京都千代田区東御苑 MasakoT

  • エドヒガン : 白っぽく控めな花を咲かせる
    写真 / 2022.4.11 岐阜県本巣市 石井誠治

  • カンザン : ぽってりとした鞠のような八重咲きの花を咲かせる
    写真 / 2023.4.7 千葉市美浜区 MayaN

初夏にさくらんぼがなります。 食べられますが、 売っているサクランボ(セイヨウミザクラの実)ほど甘くはありません。
木の種類によっては実がなりにくいものもあります。

  • オオシマザクラの実。 赤くなってから最後は黒くなる
    写真 / 2020.6.5 千葉市美浜区 MayaN

  • 熟したソメイイヨシノの実。 ソメイヨシノは自家不和合性という性質があり、 ソメイヨシノばかり植えられていると実がなりにくいが、 他の種類のサクラが近くにあると実をつけやすい
    写真 / 2021.5.21 千葉市若葉区 MayaN

幹・枝

ソメイヨシノやヤマザクラの樹皮は艶があり横向きの皮目(ひもく=皮の裂けているところ、 空気の通路となる)が目立ちつものが多いです。
ですが種類や木の年齢によって異なります。

  • ソメイヨシノの若い木の樹皮。 横向きの皮目が目立つ光沢のある幹。
    写真 / 2020.9.27 千葉市美浜区 MayaN

  • ソメイヨシノの老木の樹皮。 縦の割れ目も目立つようになり全体的に黒っぽくなります。
    写真 / 2021.12.15 千葉県松戸市 MayaN

  • 縦向きに樹皮が裂けるエドヒガンの幹
    写真 / 2022.3.31 千葉市美浜区 MayaN

冬芽・葉痕

サクラの冬芽は、 がっちりと大きく光沢のあるものが多いです。
たとえばソメイヨシノの冬芽は赤茶色で、 毛が多めなのが特徴です。 葉痕の維管束痕は3つで、 お顔に見えます。

  • ソメイヨシノの冬芽。 春を待つ、 のんびりした感じのお顔
    写真 / 2020.12.17 東京都新宿区 Tamacha

名前の由来

「サクラ」は田の神が山から里に降りてく時によりどころになる木ということで、 「サクラ」の「サ」は田の神、 「クラ」は神座を表すという説があります。
かつてサクラの開花は、 農作業をすすめる時期の目安とされていました。 このような木は農諺木(のうげんぼく)といいます。

関わりが深い生き物

花には蜜を吸いに、 メジロやヒヨドリがよくやって来ます。 スズメは花を摘み取ってから蜜を吸うため、 花にとっては困りもの。
サクラの葉はいろいろな虫が食べるので、 葉は穴だらけ。 芽吹いたばかりの新葉も、 イモムシ・ケムシがねらっています。
夏~秋にはモンクロシャチホコというガの幼虫(毛虫)が葉を食べつくすことがあります。

見られる場所

Language Settings

Select display language

Select audio language

Notes:
Some walking routes may also offer voice guides in other languages.
If a voice guide is not available in your selected language, it will be provided in Japanese or English.